ロッキード C-130 ハーキュリーズはロッキード社が製造している輸送機。ハーキュリーズとは、ギリシア神話に登場する英雄、ヘラクレスの英語読みです。戦術輸送機のベストセラーで、アメリカ軍はもとより、西側諸国を中心に69ヶ国で使用され、改良型は現在でも生産されています。2012年現在の最新型はC-130J スーパーハーキュリーズ( ハーキュリーズ II)です。
日本の航空自衛隊も1984年(昭和59年)から1998年(平成10年)までにC-130H型を16機購入し(完成品の輸入でライセンス生産ではない)、2011年3月末時点の保有数は15機(C-130H)+1機(KC-130H)。戦術輸送機として愛知県の小牧基地第1輸送航空隊第401飛行隊で運用し、陸上自衛隊第1空挺団の降下訓練・作戦なども支援しています。
防衛省・自衛隊の海外派遣でも運用されており、2004年3月3日から2008年12月まで実施された航空自衛隊のイラク派遣においては、地上からの視認性を低下させるために水色に塗装されたC-130Hがクウェートの飛行場とイラクの飛行場との間で輸送活動を行いました。2006年10月航空自衛隊小牧基地に航空機動衛生隊が編制され、C-130H機内での医療行為を可能とする機動衛生ユニットが納入されました。また、プローブ・アンド・ドローグ方式空中給油ポッドの増設と空中給油受油能力の付与が行われてKC-130Hとなった機体(シリアルナンバー:85-1080)が、2010年2月に第401飛行隊に配備されました。
海上自衛隊でも、老朽化が進むYS-11Mの代換としてアメリカ海軍からKC-130Rの中古機を6機購入する予定です。機体の空中給油装置は取り外され、C-130Rとして運用。
高い短距離離着陸性能を持つが、補助ロケットを装備する事でより短い滑走距離での離陸も可能。その輸送力と運行性能の高さから「世界最高の輸送機」との呼び声も高いC-130です。未整地運用を念頭に置いて設計され、砂漠での離着陸や車輪にソリをつけて南極への物資輸送など極めて幅広く用いられています。また、1963年には航空母艦「フォレスタル」において発着艦実験に用いられたことがあります。着艦、発艦ともに成功しているが、大型すぎて実際に使用するのは困難とされ、実験のみで終わっています。ただしこれは驚いたことにカタパルトやアレスティング・ワイヤー等を用いず(本来艦上機ではないので対応しておらず使うのは不可能であるにもかかわらず…)に成功しており、空母に乗ることが前提になっている艦上機でさえその多くが不可能なことをやってのけたことは特筆に値する。C-130から間を置かずしてロッキード社は、同じアリソンT56ターボプロップエンジンを搭載した旅客輸送機L-188を進空させる。ジェット推進かプロペラ推進かの選択で過渡期にあった当時の旅客輸送機において、C-130の開発経験はロッキード社にL-188へのターボプロップ採用を促す大きな要因の一つであったと考えられます。しかし旅客輸送機の将来を技術的にも商業的にも見誤ったことや、設計の不備に起因する墜落事故などでL-188の販売は低迷し、結果としてロッキード社の民間旅客輸送機部門はL-188の次に開発したL-1011の商業的な失敗を最後に撤退しています。一方のC-130は各国軍への売込みが進み、生産数は第二次大戦後の戦術輸送機において最多です。またL-188が世に出てから数年足らずのうちにライバルの登場により陳腐化したのに対し、C-130はその立場を決定的に脅かすような競合機が今日に到るまで現れていません。そればかりか過去にはアメリカ空軍が進めていたC-130の後継機計画すらも頓挫しており、その地位は今しばらくの間は揺らぐことがないといわれています。
乗員:6名
全長:29.79m
全幅:40.41m
全高:11.66m
主翼面積:162.1m²
滑走距離:約1500m
最大離陸重量:70.305t
燃料容量:36,416L(機内+主翼下増槽)
動力:アリソン・エンジン社製T56-A-15ターボプロップ ×4
出力:4,910ehp(3,423kW)×4
最大積載量:20t
貨物室:1,200x313x281cm
最大速度:335knots(約620km/h)
巡航速度:550km/h
航続距離:搭載量20tの場合 約4,000km (9tの場合 8,200km)
実用上昇限度:8,000m
武装:なし
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