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一日一書 784 かなしみに 2(コラ書)・名取里美

2016-01-15 15:54:00 | 一日一書

 

かなしみて臘梅の香につきあたり

 

名取里美

 

 

臘梅の写真を年末にたくさん撮ったので、もう1点作成しました。

字も新しく書いています。

 

臘梅を詠んだ句は、「最新俳句歳時記 冬」山本健吉編・1971には

以下の6句が採録されています。

 

臘梅や雪うち透かす枝のたけ 龍之介

臘梅のつやを映しぬ薄氷 龍雨

臘梅のかをりやひとの家につかれ 多佳子

臘梅の咲いてゐるなり煤の宿 羽公

臘梅や時計にとほき炬燵の間 とみ子

臘梅の咲きうつむくを勢いとす 爽雨


いずれも、名取さんの句を読んだ後では平凡に感じられます。

写生に終わっているか、あるいは分かりにくいかのどちらか。

中では龍雨の透明なイメージに惹かれますが

名取さんの句の内面性にはかないません。

 

ちなみに、この6句のどれをとっても

この写真とのコラボには向きません。

爽雨の句以外は、みな、「臘梅以外」のもの、が入っていて

臘梅のイメージに集中できないからです。

 

 

 

 

 

 


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