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一日一書 1043 凍えたる魚・室生犀星

2016-12-01 16:23:37 | 一日一書

 

室生犀星

 

「凍えたる魚」全文

 

半紙

 

 

詩集「青き魚を釣る人」所収の詩。

全文は以下の通り。

 

 

   凍(こご)えたる魚(うお)

 

魚はたえなく水の深きにあり。

その青き泳ぎもみじめに

落葉のかげにひそみつつ

凍(こほ)れるごとく魚はうごかず。

水は硝子(がらす)のごとく澄みてはながれ

冬の日のかげさし入れど

わがこころ、むなしくたたずみ

かすかなる魚をうかがふ。

 

 

 

詩の意味するところは曖昧ですが

イメージは、冷たく、透明です。

北陸の冬が、肌に感じられます。

 

 


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