きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「エトワール達の花束」フェリ引退公演withボッレ

2007年08月06日 | バレエ・ダンス
フェリの引退公演です。

「シンデレラ物語」 アッツォーニ、リアブコ
いわゆる「舞踏会」の場面なのかしら。
理想の女性と巡り会う王子と、どことなく逃げ腰な姫。
白い衣装を翻して踊るアッツォーニはとても美しい。
リアブコも夢見る王子だった。

「カルメン」 フェリ、ボッレ
フェリはベリーショートのかつら。
新国の「こうもり」が嘘のように絞った体型だった。
ボッレとの相性はいいと思う。
背が高く足が長いボッレがフェリをなんなく持ち上げる。
イタリア人同士、ビジュアルも、情熱も、セクシーなところも
バッチリ雰囲気が合っている。
少々段取りっぽいところがあったかな。

「アポロ」 ヘレーラ、カレーニョ
ABTがこれをレパートリーに入れている限りは
プリンシパルのヘレーラも踊らざるを得ないだろうさ。
だからといって、外国で踊ることは無かろうよ、というぐらい
ヘレーラとバランシンってのは合っていない。
踊り以前に、あの体格でバランシンって、挑むだけ無茶だ。
彼女は嫌いな方だけど、この作品におけるチャレンジャー精神だけは買おう。
カレーニョもなあ。神とは違う系統だしなあ。

「イン・ザ・ミドル・サム・ホワット・エレヴェイテッド」 アマトリアン、テューズリー
すげえっ!
少々粘っこいんだけど、「ギリギリまで保って」が随所。
アマトリアンがここまで踊れるとは思わなかった。ブラボー!!
テューズリーも素晴らしい。言葉にならない。

「メドウ」 ケント、ゴメス
う~んと。ギエムの「PUSH」だったかな。
あれに近いイメージ。あれのバレエ版みたいな。
いかにもアメリカ人が好きそうだ。
ケントが美しいラインを作り、ゴメスがリフトする。
綺麗でした。

「マノン 寝室のパ・ド・ドゥ」 フェリ、ボッレ
女優フェリの本領発揮。
コケティッシュな小悪魔。


「ロミオとジュリエット 第2幕のパ・ド・ドゥ」 フェリ、ボッレ
ベルリオーズの音楽にアモディオが振付。
もっとイタタなコンテを想像したけれど
思っていたより演劇的だった。
従兄弟が恋人の手で殺されたショック、恋人を責めるが、受け入れる。
白い衣装はジュリエットの清らかさ・純粋さを表しているようだった。
ちょっと長かったかも。

「ドン・キホーテ」 ヘレーラ、カレーニョ
フェリが技術系ではないので、通常トリの「ドン・キ」はここで登場。
ヘレーラは、昔よりは粗さがなくなっている。
でも、どこまでいってもスポーツ系なんだな。
芸術の域には入れない。越えられない壁。
カレーニョもキッチリ盛り上げてくれました。

「マーキュリアス・マニューヴァース」 アッツォーニ、リアブコ
よくわからんが、綺麗だった。

「ル・グラン・パ・ド・ドゥ」 アマトリアン、テューズリー
説明を読んでも思い出せなかったけど、
マラーホフとケントが踊ったパ・ド・ドゥのパロディだった。
第一部とはうってかわったアマトリアン。
思い切った踊りだ。
ここまでやっちゃっていーのかしら?というぐらい潔い。
ありがとう!
テューズリーも真面目にギャグ。
ハンサムだからギャップがすごい。
下手奥にチュチュをつけた牛の置物があった。

「真夏の夜の夢(ザ・ドリーム)」 ケント、ゴメス
笑かしてくれた作品の後には一服の清涼剤を。
ケントがいーねー。
タイタニアって、まさにこんなイメージ。妖精さんだ。
彼女が、むしろ小さく見えちゃうゴメスのサポートにも感謝だわ。
バレフェスで見たときは、もっと猛々しいイメージだったけど
アシュトンの文学にも合った繊細な踊りだった。

「椿姫 第3幕のパ・ド・ドゥ」 フェリ、ボッレ
情熱的だった・・・
もう、言葉にならない・・・


カーテンコールで。
フェリは「椿姫」の下着のままだった。
黒いドレスを着て欲しかったなあ。
暑いから無理かなあ。
お高いチケット代だったけど
カーテンコールにオケ無しは寂しかった。
これならもうちょっと高くしてでも
オケを入れて欲しかったなあ。
フェリに申し訳ない気分だ。

カーテンコールで、一人一人とハグしていたフェリ。
ケントは泣きべそ。
見ているこっちも泣けてくる。

ガラ自体は満足だけど。
高いチケ代もご祝儀と思って我慢するけれど。
でも、できれば、引退公演は全幕が良かったなあ。


それでもって。
ボッレは良いダンサーだと思う。
現時点でのフェリのパートナーとしては最高だと思う。
それを踏まえた上で。

私にとって、フェリは
ボッカと踊ったときが一番だった。
映画「ダンサー」(のビデオ)をきっかけに
15年くらい彼女を見てきたけれど、
ABT来日公演時の
ボッカと踊った「ロミジュリ」と「ジゼル」を越えるパフォーマンスは
結局無かったな。
それ以外が悪かったということではなく。
ルグリやマラーホフやコレーラ君が悪いということでは全然なく。
あの時、「ロミジュリ」と「ジゼル」を見ることができたのは
この上もなく、幸運だったということだ。
見ている方が心臓が止まりそうだったグラグラのローズ・アダージオとか
いろんな思い出もあるんだけどねえ。
それさえも愛おしいわ。
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花影アリスちゃん、外部出演

2007年08月06日 | 宝塚(専科、スケジュール、雑談等)
噂は本当だった!
坂本君主演の「オール・シュック・アップ」に
花影アリスちゃんが外部出演します。

  坂本昌行が12月に主演ミュージカル(日刊スポーツ)

確か「十二夜」をプレスリーの曲を使って
現代版に翻案とか、そんな内容だったような。

男装するアリスちゃんに、
美女のワタル君が惚れるんだよねえ。
こわい、こわい。

アリスちゃん、頑張ってねー。
コメント (2)
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