きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「エオンナガタ」

2011年11月18日 | バレエ・ダンス
予想どおり、微妙。
ダンス公演ではないのは確か。
むしろ芝居。
それ自体は想定の範囲なんだけど。

一本の芝居では無く、
短い文章が、朗読あるいは歌われ、
その場面が踊りと芝居の間のパフォーマンスで
表され、それを繋いでいく形式なのですが、
なんでその部分を膨らます?と思うこと多数。
私ならその文章でも、
こっちこそがキモだと思うんだけど
実際に舞台で展開されるのは別な部分、
ってところがあり、
なんだかモヤモヤが続きました。
たぶん、私と作家さんの感性が合わないんだな。

デオンという人の数奇な人生の
ほんの一部の表面をなぞっているだけなような気がする。
かなりの終盤を除いて、深みはない。
男性が女装、という、それだけでも
西欧では充分数奇なんだろうから
それ以上、語る必要もないのかなあ。
(神が作った性を逆転させる、ってだけで
 キリスト教圏では衝撃的なことだろうから)

ただ、その数奇な物語に対して、
表現方法が斬新というわけでもない。
照明はとても良かったけど、
芝居でもミュージカルでもダンスでもなく、
「『これで』表現」の、
なんというのか、必然性?みたいなものが
見えにくいというか。
せっかくのネタなのに、
これしか表現できないのかい?
というのが正直な感想。

ギエムの存在感と声と歌には、
金を払う価値はある。
しかしギエム以外が演じるとしたら
私は行かないな。
だからといって「ギエムにしかできない役」でもない。
彼女の軍服が凛々しいとか、男装の麗人みたい
ってあおりもあるけど、
私から見れば、むしろいつもより優雅な感じ。

そうだね、
私はもっと、
女性でもあり男性でもある人の物語か、
女性でも男性でも英国人でもフランス人でもなく
どこにも属せない人の物語を
見たかったんだと思う。
でも、そのどちらでもなかった。
まあ、フランス映画を思えば
流れるままをそのまま見せるだけ、
も、当然なんだけど。


敢えて言ってしまうけど、、、
ベジャールの「シシィ」の方が
深く濃く哲学的で
表現方法も優れており
ダンス作品として単独でも素晴らしく、
ギエムだからこその作品でもあった。
(しかもそんなに長い時間でもないけど
 ちゃんと伝わった)

まあ、こういう作品の感想は、
観る側のテンション・体調で
かなり左右されるから。
ものすごく良かった!という人も
たくさんいると思います。
ただ私は、会員券で良かったな、と。


「女形」は必要だったのかな。
そこがいまいちわからんかった。
「女形」って職種みたいなもんで
日常生活も女装して
過ごしているわけじゃないんだけどなあ。
西欧圏ではなにかしらのスイッチになるのかしら。


【出演者・スタッフ】
<出演>
シルヴィ・ギエム
ロベール・ルパ-ジュ
ラッセル・マリファント

<スタッフ>
照明デザイン:マイケル・ハルズ
衣装デザイン:アレキサンダー・マックイーン
サウンド・デザイン:ジャン=セバスティアン・コテ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宝塚、来年春の演目

2011年11月18日 | 宝塚(専科、スケジュール、雑談等)
来年春の演目が出ました。

まずは大劇場公演。

宙組
ミュージカル
『華やかなりし日々』
作・演出/原田 諒

グランド・ショー
『クライマックス』
-Cry‐Max-
作・演出/三木章雄

◆宝塚大劇場:2012年4月13日(金)~5月14日(月)
◆東京宝塚劇場:2012年6月1日(金)~7月1日(日)


このタイトルで、ゆーひがサヨナラでなければ
各方面で反乱が起きるだろうなあ。
もう、確定だよね。
原田先生は大劇場デビュー。


続いて星組。

星組
ミュージカル・プレイ
『メモリアル・アゲイン』(仮題)
作・演出/正塚晴彦

ショー・グルーヴ
『Celebrity』
-セレブリティ-
作・演出/稲葉太地

◆宝塚大劇場:2012年5月18日(金)~6月18日(月)
◆東京宝塚劇場:2012年7月6日(金)~8月5日(日)



メモリアルとか入っていても、仮題だし、正塚だし、
これで終わりじゃないでしょう。たぶん。
どうでしょうか。


そして、驚きの花組全国ツアー。

花組
ミュージカル・ロマン
『長い春の果てに』
Based upon the Film “DIS-MOI OUI” by Alexandre Arcady
原作/アレクサンドル・アルカディ 脚本・演出/石田昌也

レビュー・ファンタシーク
『カノン』
-Our Melody-
作・演出/三木章雄

◆全国ツアー:2012年4月28日(土)~5月27日(日)


蘭蘭コンビに似合う演目と言われてきたけど
まさか本当に再演とは!!
この時点でえりたんが2番手だったらいろいろヤバイけど、
でも、「俺は神を信じない!」と熱唱する財前先生になってくれたら
地元の市川だけでなく、千秋楽の梅田も行くね!


その裏のバウはみわっち主演で近松。
花組
上方絵草紙
『近松・恋の道行』
脚本・演出/植田景子

■主演・・・(花組)愛音羽麗

◆宝塚バウホール:2012年5月3日(木)~5月14日(月)
◆東京特別(日本青年館):2012年5月23日(水)~5月28日(月)
一般前売:2012年4月22日(日)


舞姫コンビ再び。
3番手シリーズなの???


まー、とにかく、花組全ツだね。
誰が女装するのかを含めて楽しみだ!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする