予想どおり、微妙。
ダンス公演ではないのは確か。
むしろ芝居。
それ自体は想定の範囲なんだけど。
一本の芝居では無く、
短い文章が、朗読あるいは歌われ、
その場面が踊りと芝居の間のパフォーマンスで
表され、それを繋いでいく形式なのですが、
なんでその部分を膨らます?と思うこと多数。
私ならその文章でも、
こっちこそがキモだと思うんだけど
実際に舞台で展開されるのは別な部分、
ってところがあり、
なんだかモヤモヤが続きました。
たぶん、私と作家さんの感性が合わないんだな。
デオンという人の数奇な人生の
ほんの一部の表面をなぞっているだけなような気がする。
かなりの終盤を除いて、深みはない。
男性が女装、という、それだけでも
西欧では充分数奇なんだろうから
それ以上、語る必要もないのかなあ。
(神が作った性を逆転させる、ってだけで
キリスト教圏では衝撃的なことだろうから)
ただ、その数奇な物語に対して、
表現方法が斬新というわけでもない。
照明はとても良かったけど、
芝居でもミュージカルでもダンスでもなく、
「『これで』表現」の、
なんというのか、必然性?みたいなものが
見えにくいというか。
せっかくのネタなのに、
これしか表現できないのかい?
というのが正直な感想。
ギエムの存在感と声と歌には、
金を払う価値はある。
しかしギエム以外が演じるとしたら
私は行かないな。
だからといって「ギエムにしかできない役」でもない。
彼女の軍服が凛々しいとか、男装の麗人みたい
ってあおりもあるけど、
私から見れば、むしろいつもより優雅な感じ。
そうだね、
私はもっと、
女性でもあり男性でもある人の物語か、
女性でも男性でも英国人でもフランス人でもなく
どこにも属せない人の物語を
見たかったんだと思う。
でも、そのどちらでもなかった。
まあ、フランス映画を思えば
流れるままをそのまま見せるだけ、
も、当然なんだけど。
敢えて言ってしまうけど、、、
ベジャールの「シシィ」の方が
深く濃く哲学的で
表現方法も優れており
ダンス作品として単独でも素晴らしく、
ギエムだからこその作品でもあった。
(しかもそんなに長い時間でもないけど
ちゃんと伝わった)
まあ、こういう作品の感想は、
観る側のテンション・体調で
かなり左右されるから。
ものすごく良かった!という人も
たくさんいると思います。
ただ私は、会員券で良かったな、と。
「女形」は必要だったのかな。
そこがいまいちわからんかった。
「女形」って職種みたいなもんで
日常生活も女装して
過ごしているわけじゃないんだけどなあ。
西欧圏ではなにかしらのスイッチになるのかしら。
【出演者・スタッフ】
<出演>
シルヴィ・ギエム
ロベール・ルパ-ジュ
ラッセル・マリファント
<スタッフ>
照明デザイン:マイケル・ハルズ
衣装デザイン:アレキサンダー・マックイーン
サウンド・デザイン:ジャン=セバスティアン・コテ
ダンス公演ではないのは確か。
むしろ芝居。
それ自体は想定の範囲なんだけど。
一本の芝居では無く、
短い文章が、朗読あるいは歌われ、
その場面が踊りと芝居の間のパフォーマンスで
表され、それを繋いでいく形式なのですが、
なんでその部分を膨らます?と思うこと多数。
私ならその文章でも、
こっちこそがキモだと思うんだけど
実際に舞台で展開されるのは別な部分、
ってところがあり、
なんだかモヤモヤが続きました。
たぶん、私と作家さんの感性が合わないんだな。
デオンという人の数奇な人生の
ほんの一部の表面をなぞっているだけなような気がする。
かなりの終盤を除いて、深みはない。
男性が女装、という、それだけでも
西欧では充分数奇なんだろうから
それ以上、語る必要もないのかなあ。
(神が作った性を逆転させる、ってだけで
キリスト教圏では衝撃的なことだろうから)
ただ、その数奇な物語に対して、
表現方法が斬新というわけでもない。
照明はとても良かったけど、
芝居でもミュージカルでもダンスでもなく、
「『これで』表現」の、
なんというのか、必然性?みたいなものが
見えにくいというか。
せっかくのネタなのに、
これしか表現できないのかい?
というのが正直な感想。
ギエムの存在感と声と歌には、
金を払う価値はある。
しかしギエム以外が演じるとしたら
私は行かないな。
だからといって「ギエムにしかできない役」でもない。
彼女の軍服が凛々しいとか、男装の麗人みたい
ってあおりもあるけど、
私から見れば、むしろいつもより優雅な感じ。
そうだね、
私はもっと、
女性でもあり男性でもある人の物語か、
女性でも男性でも英国人でもフランス人でもなく
どこにも属せない人の物語を
見たかったんだと思う。
でも、そのどちらでもなかった。
まあ、フランス映画を思えば
流れるままをそのまま見せるだけ、
も、当然なんだけど。
敢えて言ってしまうけど、、、
ベジャールの「シシィ」の方が
深く濃く哲学的で
表現方法も優れており
ダンス作品として単独でも素晴らしく、
ギエムだからこその作品でもあった。
(しかもそんなに長い時間でもないけど
ちゃんと伝わった)
まあ、こういう作品の感想は、
観る側のテンション・体調で
かなり左右されるから。
ものすごく良かった!という人も
たくさんいると思います。
ただ私は、会員券で良かったな、と。
「女形」は必要だったのかな。
そこがいまいちわからんかった。
「女形」って職種みたいなもんで
日常生活も女装して
過ごしているわけじゃないんだけどなあ。
西欧圏ではなにかしらのスイッチになるのかしら。
【出演者・スタッフ】
<出演>
シルヴィ・ギエム
ロベール・ルパ-ジュ
ラッセル・マリファント
<スタッフ>
照明デザイン:マイケル・ハルズ
衣装デザイン:アレキサンダー・マックイーン
サウンド・デザイン:ジャン=セバスティアン・コテ