東京初回。
芝居。
舞台のビジュアルは美しく
人の気持ちの流れは繊細。
正行は「どうせ滅びるのなら華々しく」ではなく
ギリギリまで、どうすべきかを冷静に考えていた。
その彼が最後に、自分だけの時間を過ごす。
そこに泣く。
(他も泣くけど。)
弁内侍の気持ちがほどけていく過程も良かった。
美しい景色を、美しいと感じられるようになったんだね。
後村上天皇の、死んでいった者達のために、
の気持ちもよくわかる。
ほんと、どこも掘り下げられ細かく描かれ
役者もそれに応えた芝居をしている。
話は辛いけど、悲しい苦しいだけでなく
ホッとする場面もあり、緩急が良い。
あとダンスね!
戦の場面とか、弓を引く振り付けとか
作品の本質にしっかり合っているのが好き。
爆発、な作品ではないけれど
淡々に生真面目に、の雰囲気は
たまさくに合っている。
ほんと、合っている。
さすがウエクミ。
ショーは一場面の長さとか、
微妙な部分もあるけれど
組子のいろんな組み合わせは楽しい。
やっぱり、若い踊りの(年相応の)おだちんがツボ。
黒燕尾服で、一人で踊るたまきちに
ダメ押しで泣いてしまった。
寂しいなあ。
あと何回見られるかな。