先日、ロンボクからバリへ移動し、まずはバリ州環境局を訪問しました。
(↑ インドネシア語の上に、ヒンドゥ語が併記されています。)
事前に、訪問依頼書を2回も送っていたにも関わらず、たいした歓迎はされませんでした。(誰からの紹介もなくアポをとったせいもあります)
これがロンボクなら、あちこちの環境局に知っている人がいて、快く受け入れてもらえるのに、と思いながらいくつか質問をしました。
バリでは、(一般的な話として)毎月一回清掃活動(役所で?)があり、各家でごみを分別して、コンポストを作ったりごみ銀行へもっていったりしている、という話でした。ごみ埋め立て地(最終処分場)を見に行きたい、と言うと、許可がなければ入れない。とにべもなく断られました。
得られた有益な情報は、ウブド地区パダン・テガル村がごみに関しては進んでいるから訪問したらいい、ということでした。さっそく、関係者の連絡先を教えてもらい電話して訪問することにしました。リサイクルセンター(コンポストの家)に来るように言われ、向かうと、そこはなんとバリで有名は「モンキーセンター」の入り口の目の前にありました。
(下はごみを回収しているトラック)
対応してくれたのは、「コンポストの家」のスタッフ カデ・ジョイスさんです。
Yui-Tool wawancara sama Pak Kadek Jois Yana yang staff Rumah Kompos, desa Padang tegal kecamatan Ubud kabupaten Gianyar, Bali.
この村では、2012年からごみの分別と回収活動を始めた、という話でした。住民の活動が村の活動になったようです。
この村のごみは、各家で「オーガニック(主に葉っぱやバリ人のお祈りで使う花など)のごみ」と「それ以外のごみ(非オーガニックごみ)」を仕分けて、配布されているごみ箱に入れ毎晩家の外に出しておくと、夜のうちに2種類のごみの回収が別々にされるそうです。オーガニックに、台所のごみは入らないのか聞くと、それらは住民が肥料液を作るのにつかわれている、という話でした。(下が、住民のお宅のごみ箱です。)
「コンポストの家」では、その名のとおりコンポスト(肥料)が作られています。
発酵液などは使わず、水だけを与えて、定期的に切り返しを行って3か月で肥料になるそうです。
肥料は、近隣のホテルやお店などが購入するそうです。
「コンポストの家」の外には、こんなものがありました。
なんだろう?と思ったら、この下に川があって、そこのごみを集める装置だそうです。
実は、コンポストづくりをする広い場所が設置されたばかりだそうで、案内してもらいました。
「モンキーセンター」の駐車場の横に施設が建てられていました。
国のお金で造られたようです。(村の今までの活動が実った形です)
中に入ると、コンポストを作る場所がずらりと並んでいます。
できた肥料を細かくするための機械です。
いろんな設備が揃っています。
外から持ってきたごみを分別するベルトコンベアーもありました。
施設が稼働するのは、今度の月曜日からという話でした。
動いているときに、また見に来たいと思いました。
さてこちらは、街中に設置してあるごみ箱です。住民の家に配られているものと同じですが、説明がついています。
この村の人たちは、ごみを2種類に分別する習慣はついているそうです。
元々は観光地だからごみをきれいにしよう、という住民主体の取り組みが村の事業になって発展してきた形です。
日本人から見たら、それくらいのことはできて当たり前かもしれません。
でも、ロンボク島ではここまで徹底したごみ分別&回収とコンポストづくりをしている村はありません。(しかも村が主体で)
(もっと小さな集落単位でがんばっている人たちはいますが)
聞いてみたら、モンキーセンターも村の運営だそうです。村の住民が雇われて働いているとのことでした。
有名な観光地を村が抱え、ごみ問題も村が責任を持って管理しているところに、住民の心意気を感じます。
ウブドには外国人観光客がとても多くいて、観光収入も多いのだろうと想像できます。
今回は、ウブド地区のごみ処分場に足を伸ばす時間がありませんでしたが(こちらは、見に行きたいと言えばすぐに行けそうでした)、また出直してロンボクの若者たちを連れてスタディツアーをやりたいと思いました。
次回のブログは、中部ロンボクのランタン村で村長さんと話をして得られた情報をアップしたいと思います。
(山)
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