中国杭州西湖の景色二景 |
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「象潟(きさがた)や 雨に西施が ねぶの花」
……「奥の細道」より
朦朧とした霧雨の中、手前のしっとりと濡れた
合歓の花と遠くでぼんやりと煙る小島と木々、
まさしく中国杭州の西湖を髣髴(ほうふつ)と
させる風景です。
{ 松尾芭蕉と河合曽良が訪れた頃の象潟は、
松島のごとく小さな島が点在していたそうですが
その後の地盤の隆起で陸続きになってしまい
現在は全く違う風景(田の中に小さい松林が点在)
数年前に訪れ吃驚しました。 …yukariko付記 }
芭蕉が影響を受けたといわれる詩は
11世紀の詩人蘇軾が三十代半ば頃
杭州の副知事の在任中に書いた作品です。
西施は春秋時代に杭州生まれ、
呉王夫佐に愛された中国四大美女の一人。
西湖の美しい姿を絶世の美女に喩(たと)えて
巧みに描きました。
西湖を讃える多くの文人墨客の数々の詩の
中でもその魅力を一躍天下に知らしめたのは
やはり蘇軾のこの名作です。
西湖と象潟、海を隔った中国と日本の名勝、
詩人たちは古の傾国の美女を思い浮かべ、
共に西施になぞらえる所が面白いです。
西湖は何度も遊びましたが、
象潟も一度訪れて見たいです。
( ラジオパーソナリティ 白雪梅 )
本文及び詩文解釈はサンケイ夕刊・
「詩境悠遊…白・雪梅」より抜粋・掲載
させて頂きました。
合歓の花の写真は「みともり花のページ」、
「四大美人図」は土産物画、「西湖」の写真は
西湖紹介HPよりお借りしました。
上の書き込みを増やせる枠タグは「mikanママのタグをつかって」様よりお借りしました。
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