九州大学の道州制フォーラムで名刺をいただいた先生の部屋をたずね、「この本を読んで問題を再認識しました」と聞いた本です。
読んでみなさいと言われなかったので、メモを取らずに「くろふね、くろふね」と唱えつつ、帰ってAmazonで検索して入手しました。・・インターネットのおかげで便利になりました。
本を教えてくださった先生は、人材教育の重要性を説かれ、まずは、月一度のペースで有識者の講演を聞くプログラムを企画されているようでした。
私は最近、上層のいわゆるリーダーとなる方よりも自分が属する普通以下の層の人材育成が優先されると思っていて、そちらに関心がありましたし、講演を聞くことよりも実際に動くことが大切だと考えていたので、先生のリーダー教育の話とは噛み合わないまま(先生には何だコイツと思われたでしょう)でしたが、この本を読んで先生の気持ちがよくわかりました。
黒船というタイトルでもう推測されているように、近年の日本はペリーの来航、太平洋戦争後の占領軍の統治でしか大きな変革ができていません。
また「ガイアツ」という言葉をうまく使い、日本政府が民間を政策誘導してきました。
新興国に経済力で追い抜かれようとしており、諸外国、特にアメリカが関心を失いつつある今、日本に対し変わることを求める国はなくなっており、もう黒船は来ない、それを理解し、日本は自ら変わるべきと説いている本です。
著者は日本人の母を持ち、アメリカの行政府でも活動されている方で日本を世界から見た姿が具体的に書かれており、日本の位置がよくわかります。
日本を深く愛し、日本の可能性を信じる内容に「日本人」が頑張らないといけないと思わせます。
海外を経験した方でないと日本の良さや問題点を把握できないのか、日本が内から変わるのは難しいのかと寂しくなる本でもあります。
日本は変化を嫌う国民性を持っているとも感じます。
もう外圧はないから、自分たちで自分たちの国を建て直していきたいです。
そうそう、訪問後連絡も取らず大変失礼をしている先生に御礼のメールを出しておかなければいけないです。