偶然？必然？

ゴンザへの誕生プレゼントを買った帰り、いつもよく行く輸入食品店でチョコレートを買った。

チョコレートが大好きな私にとって、各国のチョコが色とりどりに並んでいるそのお店は一大遊園地。チョコ以外にも実に様々な食材があって、立ち寄るたびについ長居をしてしまう。だが今回の目的はビターなチョコを手に入れること。始めからそう決めていたので、店内に入ると同時にわき目もふらず、チョコレートが並ぶ棚に向かう（よそ見をしたら最後、山ほどの買い物をしてしまう自制心のない私）。
とはいっても、正直私は日本のチョコレートが最も美味しく、品質も高いと思っているクチだから、「カカオ成分の含有量が高いから」というだけで買おうとしている輸入チョコレートのどれが1番美味しいのかわからない。カカオ含有量が高くてなおかつ美味しいというのであれば、それこそお値段もべらぼうに高いがゴディバなんかが確実だけど...パクパク口に放り込むにはちとお財布に痛い。
しかし、普通に売っている板チョコなら、少しばかりは贅沢ながらも気軽に楽しめる範疇だと自分を許し、心置きなく買うことが出来る（気がする）。
私はしばしチョコの並んだ棚を睨みつけ、あれやこれやと手にとっては吟味し、1枚のチョコを握り締めてレジへ向かった。

さて。その後、帰宅して食事をとった私は、片づけをすべて済ますとコーヒーを煎れ、まずＰＣの前に陣取った。それはあたかも、買ってきたチョコレートを楽しむための儀式であるかのようだ。
そして...おもむろにひとかけらのチョコを口に放り込む。

「モグモグモグ」「ムグムグムグ」
「ボソボソボソ」「............」

うう、あんまり美味しくない（泣）
やっぱり日本のチョコレートが1番だ～。
私はふてくされて、チョコを放り出した。

やがて...夜が明けてゴンザ帰宅。
ふと、私が放り出したチョコを見て「あ～っ！」と叫ぶ。
「？？？」
怪訝に思った私がゴンザの手を見ると.....
なんと！1枚のチョコが握られている。

さぁさぁさぁ！ど～ですか、皆さん！
右が私の買ってきたチョコレート。
左がゴンザの買ってきたチョコレート。
そのカカオ含有成分。きっかり同じく86％（笑）
気が合うにも程がある.....。
示し合わせたわけでもなく、別に最近チョコレートの話をしたわけでもなく、まったくの偶然で二人が手にしたそれぞれのチョコレート。
実は、私とゴンザにはこんなことがよく起こるのだが.....。

一緒に暮らしているから同じことを考えるのか、同じことを考えているから一緒に暮らすようになったのか.....。

どちらにしろ。
やはり気が合う二人。
ゴンザの買ってきたチョコレートもあまり美味しくなかったのでした。
（ううう）