おしゃれは足元から

ガーデニングを始めた当初。
私の目を奪うのは色とりどりに咲く花たちだった。

少し慣れてきて.....次は実用的で美しいハーブに夢中になった。

初夏には、収穫の時を夢見てベリー系を。

秋には、宝物を埋めるように、球根にそっと土をかぶせた。

そして.....ついに薔薇に手を出した（笑）

季節ごとにその生命力を爆発させ、美しい姿を見せてくれる花たち。
冬枯れののち短い眠りにつき、目覚しい復活をとげる驚異の法則。
それは命の賛歌そのもの。

しかし.....実は、私の「庭」の本当の主役は彼らではない。
薔薇の足元や花々の間、目立たないところに配置されているグリーン。
彼らこそが我がベランダの主役である。

華やかではないけれど、暑さや寒さに耐え、静かに佇み、小さなベランダを見守る真に美しい勇者。
今では、彼らがいなければ私の理想とする「庭」は成立しないと思われるほどに、その存在は大きなものとなっている。
あまりに多くなりすぎて、何種類あるのかももう把握できないほどだけど、あのさり気なさこそが、すべてを包み込み、美しい花をさらに美しく見せてくれているのだけは確かだ。
たぶん...私だけではなく、薔薇たちにとっても、今ではグリーンが欠かす事の出来ないパートーナー。
階下から我がベランダを見上げては、幾度もグリーンたちの底力と寡黙な働きぶりに感謝する、ガーデニングも5年めに突入の私。

「動の美」も素敵だけれど、「静の美」が、やはり日本人にはいいらしい。