徳川ミュージアムの中庭のダイオウショウ。昨年12月にネットの友をご案内した時にミュージアムの回廊から見えたダイオウショウです。
その時落ち葉を見た雑草は、これはダイオウショウであると確信したのです。ところがテーダマツであるとの情報もありまして、どうやらダイオウショウとテーダマツ各1本で、計2本の松の木があることがわかりました。
この度反対側から見ることができました。確かに似た松の木が2本ありました。
そして2本の松の木は手前がテーダマツで向こう側(回廊の中から見えた松)はダイオウショウであることがわかりました。
ミュージアム内の案内には
「ミュージアムの新館と本館をつなぐ回廊前の中庭の中央にある「松」は、第13代当主國順(くにゆき)の弟でサンフランシスコ条約調印の全権委員であった徳川宗敬(むねたか)によって記念に持ちかえられたもので、静かに年輪を刻んでいます。」とありました。
サンフランシスコ条約は1951年(昭和26年)米国サンフランシスコで署名されていますから、樹齢は67年超ということになります。
テーダマツは成長が速いということで、おそらくほぼ同じ樹齢と思いますが、手前のテーダマツのほうが大木です。
そこでテーダマツとダイオウショウの違いを観察してみました。
テーダマツの葉
ダイオウショウの葉
ダイオウショウの葉は長く、テーダマツの葉はダイオウショウの葉の3分の2くらいの長さです。それでもアカマツ、クロマツの葉より長いです。
落ち葉で比較しましたら、テーダマツの長さは20cmくらい。ダイオウショウは30cmくらいでした。ところがその中間の長さの葉も落ちていました。写真の定規の上の葉です。
そこでこれがどちらなのかを葉の元のところを観察したところ、
ダイオウショウの葉
テーダマツの葉
これをもとに、葉の長さが中間の葉を拡大して観察すると、
定規の上の葉は 上側がテーダマツで下側がダイオウショウでした。
結果テーダマツの葉の長さはおおよそ20~25cmでダイオウショウはおおよそ25~30cmでした。ともに葉は3本です。アカマツやクロマツは2本です。
松ボックリを比較するとダイオウショウが2倍の長さがあり約20cmでテーダマツは約10cmです。
種を比較するとこれまたダイオウショウは大きいです。ダイオウショウはちょうど種がひらひらと落ちてくる時期です。
テーダマツは落ちる時期が違うのでしょうか、見つけるのに苦労しました。
調べてみたら雌花は開花翌年の春に熟し、乾燥によって開閉を繰り返し種子を散布するそうです。
テーダマツの松ボックリには鋭いトゲがあって、素手で持つとかなり痛いです。
ダイオウショウにもトゲはついていますが、開いた松ボックリではトゲの向きが下方向なので手で持っても痛くはないです。
まだ開いていない松ボックリはテーダマツなのか、ダイオウショウなのか迷いました。
細長いほうはトゲが水平に出ていて痛いです。痛いからテーダマツか。でも形はダイオウショウのような。
この松ボックリが開くと、トゲは下向きになるはず。ということはこれがダイオウショウかも。
丸いほうも痛いがトゲがやや上向きなので、細長いダイオウショウと思われるほうが痛い。
この丸いほうの松ボックリが開くとトゲは水平になってくるので開いたほうが痛くなるはず。ということはこちらがテーダマツかも。
もしこのことが正しいなら、開かない松ボックリではダイオウショウのほうがトゲの向きが水平なので痛い。テーダマツも鋭いトゲであるが上向きなので、ダイオウショウよりは痛みが少ない。
いずれにしろ開いていない松ボックリはどちらも要注意ですね。
テーダマツの名前を初めて知りました。
ともに3本の葉です。とにかく松ボックリのトゲが痛いです。