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今年も庭にネナシカズラが繁茂してきました。ミカエリソウに寄生したネナシカズラ。
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ネナシカズラと言えば野でよく見かけるのは上のアメリカネナシカズラです。
でも今回は庭のネナシカズラ 在来種です。
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ネナシカズラと言っても最初は地中から発芽するので、根があるのかもしれません。根の有無は確認していません。
他の植物に絡みつくとまもなく地表に近い部分が枯れます。退路を断ち切って他の植物に絡みついて活路を見いだしているようです。
絡みつかれた植物・宿主と維管束をつなぎ、水分や栄養を吸い取るようです。この時に宿主の健康状態の情報なども入手しているということです。枯れそうな宿主や病気の宿主からは吸収したくないでしょう。
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宿主から十分栄養を吸収したネナシカズラは花を咲かせます。
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そして実をつけます。
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冬になると枯れて種が地上に落ちて春を待ちます。
庭でネナシカズラが寄生した植物・宿主を思い出してみると。
ミョウガ、サカキ、ヤブムラサキ、マンリョウ、センリョウ、ミヤマガマズミ、ヤマコウバシ、サクラ、チャ、ミツバベンケイソウ、キキョウソウ、エゴノキ、ミカエリソウ、オニシバリ、ナニワズ、セキヤノアキチョウジ、イチョウ、ニンジンボク、ヤブソテツ、ゼンマイ、ドクダミ、マツムシソウ、ミツバ、オオハンゲ、オウゴンオニユリ、ムカゴイラクサなど手当たり次第に絡みつきました。
でも、やはりネナシカズラにも好き嫌いがあるようです。
ネナシカズラが元気に繁茂したのは、ミヤマガマズミ、サカキなどがあるゾーンです。上のネナシカズラの花や実の写真はサカキやミヤマガマズミが宿主です。
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ところがニンジンボクに絡みついたネナシカズラは最初は勢いよく絡みついたのですが、やがて枯れてしまいました。ネナシカズラにとってはニンジンボクは有毒と言うことで最も相性が悪いようです。このゾーンではニンジンボクとイチョウ、セキヤノアキチョウジに絡みついたのですが、いずれもネナシカズラにとっては相性が悪いようで、花を咲かせず実もならずに枯れてしまいました。以後このゾーンではネナシカズラが発生していません。
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一方、宿主側からみた相性というか耐性の違いもあるようです。これはネナシカズラがまだ絡みつかない、春先のオニシバリです。花がたくさん咲いてとても元気な雄株でした。
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その年の秋の様子です。オニシバリは秋には新芽を出すのですが、ネナシカズラに絡まれて新芽が出ていません。葉が見えるのはサカキなどです。
ついにオニシバリは春になっても葉が無くて枯れてしまいました。夏坊主と言われるオニシバリやナニワズにとってはネナシカズラの寄生は致命傷となりました。ネナシカズラにとっては問題なかったようですが。
ネナシカズラに寄生されると、寄生された宿主の枝が弱ったり、その枝が枯れてしまうなどダメージの大きさは種類によって違いがあります。先のニンジンボクやイチョウでは全くダメージが確認されませんでしたが、ほとんどの草木はダメージを受けます。このためネナシカズラは厄介者として歓迎されません。
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このような厄介者のネナシカズラでも、昨年は影を潜めて、小さな株が一株だけでした。何が原因なのかはわかりませんが、発芽時期の天候が大きな原因だったかもしれません。それでも今年は元気に伸びてきたのは、地に落ちた種は翌年発芽する種のほか、数年にわたって芽をだす種があるからと思われます。
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