マチンガのノート

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「甘えたいのに甘えられない: 母子関係のゆくえ、発達障碍のいま」 小林隆児 その8

2016-06-01 07:02:02 | 日記
大人の発達障害で見られる、周囲の状況を見ずに物事をして、状況に合わないことをする、
一つのことしかできない、などは、小林隆児氏の触れている、
子供が養育者におもねって、したくもないことをやって親の反応を伺うなどの
行動様式が大人になっても続いていて、自分の好き嫌いを無視して
物事を行う結果、周囲の感情も見えなく、その結果、状況に合わないことをする、
などに繋がるのではないのだろうか?
表面的に物事を処理する能力が高くとも、自分の好きなことをする、
自分にとって快適なことをする、というところと繋がっていなければ、
表面的な模倣の積み重ねでしかなく、周囲と協力してやることへと
繋がらないのではないのだろうか?
言語学で言う記号接地問題のあたりから考察する必要が
あるのではないのだろうか?
学校の勉強などだと、そのことが本人の評価や将来の利益に繋がると予測しがちなので、
やりたくもないことを表面的に処理するという傾向が、継続して
さらに自らの感覚から離れることへと向かうのではないだろうか?