文春オンライン 吉川ばんび 2019年2月26日
文春オンライン 吉川ばんび 2019年9月24日
最近、臨床心理師の東畑開人さんが、「心はどこに消えた?」という本を出されましたが、
2000年代に入るずっと前から、かなりの数の心どころではない家庭はあったのでしょう。
現在でも9割の日本人が「自分は中流」と思っているとのことですので、
自分たちとは違う家庭や境遇の人に関する知識や想像力が、極めて乏しかったのでしょう。
そのため、医師も心理士も、そのような家庭や境遇で苦労している人が、
自分の所に患者やクライエントとしてきても、何が原因かが解らなかったのでしょう。
そのため医師なら投薬でなんとかしようとしたり、
心理士ならクライエントの内的問題を解決してなんとかしようとしたり
していたのでしょう。
そのような家庭や境遇で苦労している人に一番必要なことは、その家庭や境遇から
引き離すことでしょう。
今後、PSWの方が色々と対応する機会が増えそうですが、チーム医療としても
PSWの方たちの意見を尊重したほうが良いケースが多そうです。
以前に、トリイ・ヘイデンさんの著作が日本でも結構取り上げられていましたが、
あくまで病んだアメリカでの話として読んでいて、国内にも同じような家庭が
あることを想像する人は少なかったようです。
年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声- (扶桑社新書) 吉川ばんび
心はどこに消えた?(文藝春秋)東畑開人
シーラという子(ハヤカワ書房)トリイ・ヘイデン