それは、スイス人社長とセールストレーニングについて話しているときだった。
「クライアントに提案を持っていっても、フォローアップをしなければ営業成績に結びつかない。フォローアップが大事だということを、もっと教える必要がある」
社長が熱く語っているのを聞きながら、その時に思いついた事があった。私が数日前に経験した、フォローアップの違いで明暗を分けた事例。
ハワイ行きを決めたのはいいが、これは頭の中で決めただけで、実際にはまだチケットも何も取っていない。みぽりんから、「JAL便が滑り込みセーフで取れた。あと2席しか残っていないから急いで!」とメールが入ってきて、事態は緊急を要していることが分かった。
やばい! と思って、その日の仕事帰りに、ラゾーナ川崎にある、トラベルランドを訪ねた。
まずは格安航空券で定評のあるH.I.S. 随分待たされた挙句に、担当の女性が持ってきたスケジュールは、チャイナエアライン。ハワイに行くのに何でチャイナエア?UAもJAL も満席で、NW は、行きは取れるけど帰りはキャンセル待ち。結局予約は入れることができず、状況が変わるのを待って、連絡をもらうことになった。
次にH.I.S. の隣にあるJTB に行った。予想通り、JTBのコンピューターで調べても、今取れるフライトはなくて、NWの国際線は取れそうだが、ハワイの国内線が怪しい状況で、やはり連絡をもらうことになった。
両者の提示してきた金額は、JTB の方が約1万円高かった。
さてこのあと何が起きたか?
翌日の午前中に電話をしてきたのはJTBだった。ハワイの国内線状況のフォローアップの電話だった。そして、午後にまた電話があり、キャンセルポリシーの確認の電話だった。
そしてその翌日に、今度はフライトが準備できるので、予約を入れていいかどうかの確認の電話をもらった。最終判断は3日後でいいと言われ、予約を入れることをお願いした。
この間、H.I.S. からの電話連絡はゼロ。無しのつぶてとはこのこと。
さて私はどうしたでしょうか?
当然JTBで買いましたよ。だって、一本の電話もかけてこないH.I.S. で買う必要ないもん。理由は明確、フォローアップの差ですよね。
と、この話を社長にしたら、
「それだ!正しく俺が言いたいのはそういうことなんだ!その話を、今度のセールスミーティングでみんなに話してくれ」
と言われ、実際にセールスミーティングで話しました。これぞ正しくフォローアップ営業のお手本!!
これには後日談があって、実は私がセールスミーティングで話した時には、多くの人が既に知っていたらしい。社長が事あるごとに、この話をしていたらしいのです。
「ハワイに行くんでしょ。JTBでチケット買ったんですよね。JTBの方が10%高かったけど、それでもJTBで買ったって、社長が言っていましたよ」
えー、10%も高くなかったけど…。
どうも尾びれ背びれが付いて、話が一人歩きしている。私がハワイに行くことも、社内中の人がいつの間にか知っている状況になっていた。
ちょっとー、どーいうこと?
もー、営業成績ガンガンに上げてもらわないと割が合いません!
売り上げ倍増を祈念して、ハワイで前祝だ!
ハワイ出発まであと4日