巴投げ5段チーム、いざ、出航!
シーカヤックのシートに乗り込むと、Gが後ろからボートを押してくれた。スルスルっとボートは海に滑り込み、その瞬間世界が変わった。陸の上から眺める景色と、カヤックから眺める景色は、同じ景色なのに別物のように感じる。波の動き、水の音、風のささやき、空気の匂い、全てに包まれて自然の仲間に入れてもらったような感覚。
そして私達のボートは、キラキラ光る湖面の上を走り、はるか前方に見えるAialik Glacier を目指した。
さてここで、コンサートのメンバー紹介ではないが、今日のチーム紹介、スタッフのブレッドです。カヤックは言うまでもなく自分の力で漕がないと前に進まない道具。こんな体力のない私がどうして氷河まで来ることができたのか?はい、ひとえにブレッドのお陰です。感謝しております!ありがとう!
約1時間ぐらい、休み休み漕ぎ続けたら、ようやくここまでやってきた!さっきの写真と比べると、かなり氷河が大きくなって、私達に迫ってきているのが分かります。湖面に氷の塊が増えてきて、よりダイナミック感が増してきました。よーし、もう少しだ!
がんばって漕いでいると、ひょっこり海の生物にも出逢いました。えっ、何がいるか分からないって?よーく見てくださいよ。アザラシがこっちを向いて笑っているでしょ!
そしてとうとう、目指していた氷河が目の前に!
ここまで来て初めて知った事実。それは氷河は小さい雪崩を数分毎に繰り返しているということ。突然、ガラガラガラ、ドドーンという爆発音と共に、氷河が崩れ落ち、砂煙ならぬ、氷の白い煙のようなものが舞い立つのです。氷河は生きているんだという地球の営みを目の当たりにして、人間はなんてちっぽけなんだろうと感じ入ってしまった、世界の人口68億人分の1の私。
(ナッツのアルバムから)
(涼子さんのアルバムから)
2000年の氷河の、圧倒的な迫力の前に、ひれ伏すしかない人間の私達。人間のおろかな行為を全て見抜いていて、雪崩が起こるたびに、「早く気付きなさい」と言われているような感じがした。
それでは最後のハイライト、氷河をバックに進む5艘のカヤックの競演とスピード感を動画で実感してください。