今日という一日

書くことが大好き!日々の気づきを楽しく書いていきます。

北欧の旅 フィヨルドへ行こう

2012-06-28 00:39:23 | 北欧

赤いパンタロンスーツのガイドさんと別れて、ここからは日本旅行の若き添乗員、若干25歳ぐらい?体育会系男子に連れられて、バスに1時間半揺られて、ヴォスに到着し、そこからベルゲン鉄道で40分、そしてミュールダールでフロム山岳鉄道に乗り換えて、フィヨルドの最奥の町、フロムまで行きました。

 

外の景色は一転して雪景色、その中にポツンポツンと小さな家が1軒、2軒…。雪景色が終わると、フィヨルドの谷間に作られたおもちゃのようなかわいい村が現れた。こういう村での暮らしって、一体どんな感じなのだろう?買い物は?娯楽は?仕事は?何をやって一日の時間を使うのか、想像できない。

 

ロードオブザリングに出てくるようなファンタジーな村々を通りすぎると、出ました、巨大瀑布、「ショース滝」!観光電車は早く目的地に着くのがミッションではないので、ゆっくり走り、最大の目玉商品であるこの場所では、電車を止めて、写真タイムを作ってくれるのです。まぁ、粋な計らい。外に出れば、グォ~~という爆音と、寒さと迫力で目がすっかり覚めました。

ところでフロム山岳鉄道に乗っていると、至る所に滝が見えるのです。最初は「滝だ~、わぁ~すごい」と興奮するのですが、あまりにも頻繁にあっちにもこっちにも滝が現れるので、興奮もだんだんマンネリ化。それにしても、日本でしょぼい「白糸の滝」をわざわざ見に行ったのは一体何だったのでしょうかねぇ。

 

雪、山、フィヨルド、滝、おとぎの国を繰り返し見ていると、終点のフロム駅に到着!今晩はここで一泊して、明日は遊覧船に乗って、フィヨルド大自然満喫の旅です。

 


北欧の旅 ノルウェー ベルゲン

2012-06-22 00:36:59 | 北欧

北欧の旅、4日目は大移動の日。

ストックホルムからノルウェーのベルゲンまで空路で移動。その後ベルゲン鉄道とフロム山岳鉄道を使って、フィヨルド地区まで行くのである。

まずはベルゲン。時間がなくて、ちょっと立ち寄っただけになっちゃったのですが、ストックホルムの都会的な雰囲気から一転して、古い木造建築の立ち並ぶハンザ同盟の面影を残す港湾都市の風景に、タイムスリップしました。

ブリッゲンと呼ばれるこの家並みは、ユネスコの世界文化遺産に登録されており、過去に火事で何度も焼失しながらも、当時の家並みを残すことに成功した場所です。

 

遠目で見ると整然と並んでいる建物も、近くで見ると400年のという年月の歪みがあちらこちらに。こんなに傾いていても、「なんのこれしき、まだまだ若い者には負けられない」という感じで、大地に足を踏ん張って健闘していました。建物と建物の間は、空中の渡り廊下でつながっていて、古い映画のセットでも見ているような感じ。個性的な北欧らしいアンテナショップのようなお店もたくさんあって、時間があったらゆっくり買い物もしたかった~(無念)

 

そして「魚市場」です。活気があって楽しかった~、けど、現地ガイドさんに「ここは見るだけでいいです、買わないでください」みたいなことを言われ、フリータイムもほどんど与えられなかったので、十分楽しんだ感じがしない。ベルゲンに行って、赤のパンタロンスーツの現地ガイドが現れたら要注意。

ベルゲンに後ろ髪を引かれながら、次の目的地へ出発。バスに約1時間半乗ってヴォス駅に到着し、そこからいよいよ電車の旅です。

「世界の車窓から」の始まり~

 


北欧の旅 ノーベル賞晩餐会

2012-06-19 23:13:01 | 北欧

ノーベル賞には今のところ縁もゆかりもございませんが、その時のために予行練習してきました(笑)

場所はノーベル賞受賞者が泊まる宿として有名な1874年創業のグランドホテルです。ここで2008年のノーベル賞晩餐会で出されたものと同じディナーを体験することができるということで、再度着物に着替えて行ってきました。

重厚なホテルの室内に入ると、これまた人生の年輪を重ねて熟成された初老のウェイターさんがウエルカムドリンクで迎えてくれました。

  

輝環会メンバーは、今日はお客となって、スェーデン流おもてなしを受けるためにスタンバッています。日本人淑女の品の良さをアピールしなきゃ。そして食事をする隣の部屋はこんな感じです。この品のいい豪華さに「ほ~っ」とため息。

 

まずはオードブル、舌平目のムニエルとスェーデン産シーフードとウイキョウ
オイスターブランとシーフードドレッシング

メイン スェーデン産仔牛のフィレ肉とカールヨアン茸
セロリクリーム、赤ワインと仔牛肉のジュレ
タミアンポテトテリーヌ添え

デザート 葉の形の洋ナシ『ペレ ヘレン2008』
生姜とバニラ煮の洋ナシとチョコレートモザイク
アーモンドケーキとダークチョコレートクリーム
バニラアイスクリームと洋ナシのマーマレード

 

赤白ワインにデザートワインまで出てきて、しっかり酔っぱらった上に、お腹一杯。もう食べれませ~ん。

写真で見て分かる通り、ノーベル賞ディナーと言っても、特に変わったものが出される訳ではないようです。お茶の先生方は本物に触れて、本物を知っている方々なので、お料理の評価についても手厳しい。大和なでしこのようでも、実は舌の奥底で厳しくチェックしているのです。よって世界一厳しい消費者である日本人は、ここでも妥協せず、評価の手を緩めることはないのでした。

すごいな~、日本人。ノーベル賞もたじたじ?

翌日はノルウェーのベルゲンに向けて出発です!

  

 


北欧の旅 ストックホルム市内観光

2012-06-17 23:04:48 | 北欧

茶道海外交流という大役を早々に終えた私たちの次なる目的は、観光、食べる、ショッピング!それ以外なし!考えることといったら、「明日の天気はどうだろう?着るものどうしようかな?」と、おみやげの心配と、同室の直子さんとのお風呂の順番ぐらい?

ホテルに着けば、自分でチェックインをする必要もなく、添乗員がカギを配ってくれて、スーツケースもベルボーイが運んでくれて、朝食の時間から、出発の時間、部屋同士の電話の掛け方まで教えてくれる。モーニングコールもやってくれるし、あ~楽ちん、楽ちん。

そんなわけで、何の予備知識も予行練習も下調べもなくても、主要な観光スポットはすべて網羅できてしまい、効率性は抜群。

ただ唯一の欠点は、自分で行先を決めるわけでも調べるわけでもないので、連れて行かれてから、「ここはどこ?」になってしまうこと。特に北欧3カ国は似たような場所が多いので、多分1年後にはごちゃごちゃになり、地名も分からなくなってしまいそう。

ということで、ブログに書くという作業は、記録に残す上で最高のツールであるのです。実際、帰ってきてから資料を調べて、「へぇ~、こういう場所だったんだ~」と学習し直しております(笑)

さて、前置きはこのぐらいにして、朝からホテルのブレックファーストでもりもり朝ごはんを食べた私たちは、1日ストックホルム市内観光に出かけました。

ここはガムラ・スタンという町で、古い街並みをそのまま残している街で、レストランとショッピングを目当てに多くの観光客がやってくるところです。ストックホルムは1戸建ての住居よりも圧倒的にアパートの方が多い街で、アパートはほとんどが下駄履きになっていて、1階は事務所やお店が入っています。古い建物の外壁はそのまま、でも中は上手に近代的にリフォームして使っているようです。

 

私たちがここで食べたお料理はスェーデンの代表的なお料理で、マッシュポテトの上に肉団子がのっているだけの素朴なもので、それをクランベリーソースと一緒に食べるというもの。友人に聞いたら、このお料理は千葉にあるIKEAのレストランで出されているらしいですよ。クランベリーの甘いソースとのマッチングが意外とイケる。最初は試しにちょっとずつ混ぜて食べてみたのですが、「あっ、これはイケる」と気づいてからは、躊躇なく大盛りで混ぜました。

 

このエリアは狭い路地があちらこちらに伸びていて、魅力的なお店のウィンドーについつい目をひかれてしまうのですが、実は忘れてはならないものが、ノーベル博物館(右)です。スェーデンが世界に誇れるものと言えば、ダイナマイトの発明をしたノーベルが筆頭に上がるのではないでしょうか?実はノーベル氏はスェーデン国籍なのかノルウェー国籍なのかはっきりしないために、研究開発はスェーデンで表彰し、平和賞はノルウェーで表彰することになったそうですよ。知っていましたか?

 

ノーベル博物館も興味あったけど、私たちはガムラ・スタンでやるべきミッションがあったので、ノーベルは早々に引き揚げて、小走りでショッピング街を駆け巡りました。ここで買うものは「帽子」。実はスェーデン4回目の直子さんはどこに何があるか知っているので、路地裏の分かりにくいところも、迷うことなくどんどん歩いて行っちゃいます。その脚力のたくましさは、買い物となるとパワーターボ全開で、ついていくのにもう必死。でもおかげで素敵な帽子をゲットすることができました。

 

それからヨーロッパと言えば、やっぱり王宮ですよね。こちらはドロットニングホルム宮殿で、現在の王室一家が住んでいるところだそうです。バロック様式の建物とは左右が対称になっていて、半分を使って実際に住んでいて、もう半分は観光用に開放されています。こういう自由さは日本の閉鎖された王室とは違いますね。

スェーデンも男子の後継者がいなかったようですが、この国はさっさとビクトリア王妃が国王になれることを決めて、その次もビクトリア王妃の長女が国王になることが決まっているようです。ビクトリア王妃の結婚相手は一般の人だったため、8年間かけて王室にふさわしいように教育が行われ、ようやく結婚できたらしく、結婚式は「よく頑張ったね~、おめでとう~」と国民から大祝福を受けたようです。ローマの休日じゃないけど、王女様は普通の人が好きになっちゃったんですね。

 

さて一行はこの後、今回のハイライトの一つである、ノーベル賞ディナーが体験できるホテルに向かいました。


北欧の旅 ストックホルムお茶会

2012-06-16 16:45:14 | 北欧

向かったのは、国立民族博物館という施設で、ストックホルムのホテルからバスで約20分ぐらいのところにありました。北欧らしい色遣いの建物で、木々の中に囲まれた素朴な建物でのんびりムードが漂っているところです。

 

そして一行は到着するやいなや、約2時間後に始まる茶道デモンストレーションに向けて着々と準備を始めました。2回目参加の私たちも、今回は要領を得ているので、無駄なく準備を進め、受付のデスクもばっちり完成。

「準備万端、さぁ~どっからでもいらっしゃい」となったのですが、スペインの時と違うことが一つありました。それは、前回のスペインでは準備段階から、客が列を作って待ってくれていたのですが、今回はあたりを見回しても客らしき人がいないのです。「まだ早いからこれからかなぁ~」と思っていたのですが、待てど暮らせど客らしき人がやってこない。これはどうも変だと思っていたら、添乗員さんが、「今日は天気がこんなに良くなっちゃった上に、マザーズディだから、みんな出かけてしまって、人が集まらないかもしれないですね」と、心配そうな顔でポツリ。

スェーデンは冬が長く、冬の間はほとんど日光を見ることがないので、太陽がひとたび出ると、「それ~」とばかりに、みんな屋外に飛び出して行ってしまうらしいです。

よって、この会場がある公園内の風景はこんな感じ。

 

みんなピクニックをしたり、ボートに乗ったり日光浴をしたりで、こんな天気がいい日に室内でお茶会に参加しようという人がいないのも、うなずける光景。

ま、ま、まずい。。。

何とかせねばと受付を飛び出して、急遽呼び込みに走り回り、得意(?)の英語を使って、「私たちは日本から来て、今そこの会場でお茶のデモンストレーションをやっているから、来ませんか?」と声をかけて歩いてみたところ、好意的な返事は返ってくるものの、さっぱりこちらに向かってくる気配なし。スェーデンにも社交辞令ってあるんですね。

それでも何人かはリクルートに成功し、会場に来てもらったのですが、そもそも興味があまりない人は途中で飽きてしまって退席してしまったりで、なかなか思うようにいかず、気持ちは焦るばかり。あ~あ。。。

そんなわけで、成功というには程遠い客足になってしまったのですが、たとえ少人数でも日本文化に触れてもらえて、日本を紹介できたことは成果だし、次回はスェーデン大使館が全面的にサポートして広報活動をしてくれるという約束も取り付けたので、初めの第一歩にはなったようです。

お客さんが少なくても、精一杯、手を抜かずにやるという、皆様のプロ意識には感服しました。みなさん、お疲れ様でした。

 

 

そして、もう一つ特筆すべきことは、この民族博物館構内には、「瑞暉亭」という正真正銘本物の茶室があるのです。手入れの行き届いた茶室の景観と茶庭は見事で、この場所だけは完全に小宇宙日本になっていました。古くは1935年に日本から寄贈され、その後火事で焼失し、1990年に再度寄贈されたそうです。設計は茶室建築の権威者である、中村昌生氏によるもので、スェーデンにとっても大変な財産になっているようです。

 

 

どうです、見事でしょう。こんな素晴らしい茶室がスェーデンにあるとはビックリです。日本の茶室は美しいですね。この美学こそは日本独自のものであるし、日本が世界に誇れる思想、価値観だと思います。

スェーデンでの今後のお茶文化の発展を祈念し、みんなで記念撮影です。

さて、この後も旅は続きます


北欧の旅 ストックホルム

2012-06-13 23:52:00 | 北欧

5月27日 晴れ

ストックホルムの5月は最低気温6度、最高14度ぐらいと聞いていたので、肌寒いぐらいのイメージを持っていたのに、想定外の快晴!日本よりも暑いぐらいで、まさしく初夏!その上、白夜のせいなのか、朝も早くから「まぶし~い」ぐらいの太陽の日差しがホテルの部屋に入り込んできて、着物に着替えていたら、うっすらと額や首筋に汗がにじむほどでした。あぢぃー!誰だよ~、スェーデンが寒いなんて言ったのは。

ホテルのブレックファーストを着物姿で食べながら、「いいお天気になって良かったね~、雨じゃなくてよかったね~」と皆で喜んでいたのですが、実はこの良すぎるお天気が、お茶会イベントには逆効果になってしまったんですね~。さて、何が起きたのでしょうか?

まぁ、結末は後でお話しすることにして、まずは朝のお散歩タイム!ホテル近くの公園をみんなでそぞろ歩くと、何やらスェーデンの国旗がたくさん立っている立派な建物が登場しました。

 

「へぇ~、立派だね、何だろう?」で結局終わってしまったので、何の建物なのかは分からず。でも朝のお散歩でこんなのが見れれば十分満足です。

 

「あ~、ヨーロッパ、いいねぇ~!」の満足スマイル。そして右の写真の奥にあるのはマロニエの木です。いたるところでマロニエの花が咲いていて、スェーデンにこんなにたくさんマロニエの木があるとは知りませんでした。

そして一行は、国立民族博物館で行われお茶会に向けて出発したのでした。Let's Go!

続く


北欧の旅 スェーデン茶文化国際交流編

2012-06-12 23:38:11 | 北欧

2012年5月26日から6月3日までスェーデン、ノルウェー、デンマークを回る北欧の旅に行ってきました。

これは速川加保里先生が主催する『輝環会』が行う、海外茶道交流のための旅行で、今回で第21回目です。昨年は東北大震災の影響で残念ながら中止になってしまったのですが、今年は無事に21回目を迎えることができました。私は2年前のスペイン旅行に続き、2回目の参加です。

1回目の時は、「海外で着物を着てお茶会?」という未知なる世界への期待と緊張感で、荷造りにもたっぷり1週間ぐらいの時間をかけ、着物を着るための小道具が全部揃っているかどうか念入りにチェックしたのですが、2回目ともなるとすでにベテランの域(?) なんと、前日に徹夜で荷造りをするという離れ業をやってのけました(笑) 人間、何でも1回経験しておくものですね。1回やっておけば、どーんと何でも来い!という余裕が生まれます。

海外旅行は出張も含め、年間3回~4回は行っているし、今回は添乗員さんも同行なので、「あ~楽ちん」なんていい気になっていたら、ヘルシンキのセキュリティーチェックのところにパスポートを置き忘れるという大失態を演じてしまいました(汗)

青くなってセキュリティーチェックに戻ったら、積み重なったトレーの中に置き去りになった私のパスポートが。。。
「あったー!」と添乗員と顔を見合わせてホッと胸をなでおろしましたが、心臓はバクバク、背筋が凍る思いとはまさにこのこと。トランジットのヘルシンキでパスポート無くしていたら洒落になりません。

油断大敵、2度あることは3度ある、注意一秒怪我一生…

あ~やれやれ (汗)

てなわけで、ちょっとしたトラブルはありましたが、無事最初の目的地、スェーデンのストックホルムに到着。

 

翌日は早速お茶会です。

ということで、これから数回に渡って、北欧レポートを書きます。お楽しみに 


ロバートキヨサキ

2012-06-10 10:17:00 | 経済

数週間前になるのですが、ロバートキヨサキの講演会に行ってきました。

ロバートキヨサキと言えば、「金持ち父さん貧乏父さん」で一大ブームを作った人。10年以上も前に出版されたこの本は、いまだに読み続けられ、それどころかファンを増やし続け、この講演会は何と4000人の人が集まっていました。すごい!どんな人が集まってくるのだろうと興味深々だったのですが、会場に集まった4000人は老若男女問わず、年齢もさまざま。学生風情の人から、おばさまの集団や、自営業者風の人まで、その裾野の広がりに驚きました。

ところでロバートキヨサキ氏。確かにその存在感から発するオーラは強烈で、ただものじゃない感を感じましたが、そのオーラを増幅させているのが、彼が連れてきたキヨサキ軍団の面々。石原軍団も真っ青な個性の強さで、ずらりと並んだそのメンバーの後ろから西部警察のテーマ曲が流れてきたのは私だけ(笑)?キヨサキ氏の奥さんのキムさんが紅一点で花を添えており、素人投資家としての傍若無人ぶりを発揮しながらも、強面の軍団の面々の発言に、「ちょっと私からも言わせてもらっていいかしら」と堂々と切り込んでくるあたりは、影の実権者の存在感を色濃く感じました(笑)

ところで「金持ち父さん貧乏父さん」といえば、4つのクオドラントとキャッシュフローの考え方が有名ですが、キヨサキ氏直筆のフリップチャートはこれです。これはかなり価値があるかもね。 

 

キヨサキ氏流の投資の考え方を直接聞くことができたのはもちろん有益だったのですが、それよりも軍団メンバーの一人である、リチャード・ダンカン氏の世界経済の話は興味深かったです。聞けば聞くほど、空恐ろしい話で、こんな危うい綱渡りをしているのかと思うと、ぞっとしてきました。

真偽のほどはさておき、リチャード・ダンカン氏が語る世界大恐慌のシナリオはこれだ!

1.アメリカは1971年に金本位体制が終わり、紙幣経済に移行し、それから40年間どんどん借金を作って、紙幣を刷って、その紙幣を使って生活を続けていたが、積み重ねた借金が返せない。
ビジネスが増えると負債も増える→税金を払う(税収入が増える)→政府がお金を使う→資産価値が高くなる→
信用が拡大する→資産価値が高くなりすぎてバブルがはじける→信用は高止まりで終わらない
→全部下降していく→New Depression が始まる

2.今の経済は需要と供給のバランスで成り立っているのではなく、政府が信用を注入して、崩壊しないように何とか支えている。資本主義経済ではなくなっている。支えているのは政府で、各国の政府が量的緩和が行い崩壊しないように必死に支えている。ずっと政府が支え続けることはできないが、次の5年ぐらい、もしくは10年続くかもしれないが、10年の間に基本的な経済の基盤が作られないと、本当の意味での崩壊につながる。

3.世界の経済がこれだけ拡大したのは、ビジネス→投資→利益を貯めるということを繰り返したから。今までの資本主義発展のプロセスは変わり、投資→利益 ではなく、消費→信用に変わった。

4.中国はリーダーにはなれない。中国は国内での消費の拡大に期待しているが、それでも40%はアメリカへの輸出に依存しているので、アメリカの信用の下落に伴って、中国でバブルがはじける。過去に日本が経済大国になると思われていたが、日本はバブルがはじけて経済大国にならなかった。中国でも同じことが起こる。

5.ヨーロッパも苦しんでいる。ドイツは貿易黒字で得たお金を、ギリシャやアイルランドに注入し、信用が膨らみすぎてそれらの国は返済できなくなった。ギリシャの危機は、北欧も影響を受ける。一つでもヨーロッパの銀行が破たんするとデリバティブで繋がっているので、ヨーロッパのすべての銀行が影響を受けて、アメリカも影響を受ける。

そして世界大不況の始まり始まり~

どうですか?怖いでしょ~。

投資の世界では楽観的に考えるのではなく、常に最悪の状況を想定するのが常套なのですが、10年後どうなっているのでしょうか?

ロバート氏はこの将来を見据えて、紙の資産からコモディティーにどんどん変えているとのこと。彼の一番のお気に入り投資先は「オイル」。アメリカで油田を掘り当てて油田開発を行い、さらにはメキシコからカナダまで将来通じるハイウェイ沿いの砂漠を買占め、リゾート開発を行っているとのこと。

このスケールが大きさには目がテン。すごい。

個人が何か考えてできるレベルの話ではないのですが、鳥の目で世界を見る感覚は必要ですよね。勉強になりました!