都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

トヨタ車のスタイリング:昔の未来より、未来的

2024-02-11 02:40:56 | マクロ経済

 トヨタは最近攻撃的なスタイリング(デザインではない、外装のこと)が多い。歌舞伎のようなプリウスや昆虫のようなC-HR( https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/926eac76d8fdb26e9ea1fce7e3333c4e )のスタイリングを批判したが、今回のナマズのようなプリウスには驚いた。

 BMC 1800 Pininfarina Aerodinamica 1967年 ( https://minkara.carview.co.jp/userid/1095234/blog/42782257/ )は昔の空力の理想のコンセプト・カーだが、これを超えた現実の車が今回のプリウスだ( https://toyota.jp/prius/?utm_source=google&utm_medium=paidsearch&utm_campaign=prius_always_2204_tq&utm_content=2204_prius-always-tq_paidsearch_google-src_001_td_prius-rsa-1x1-common_prius-jptop&utm_term=all_google_src_model_001&gad_source=1&gclid=Cj0KCQiA2eKtBhDcARIsAEGTG43h4beVlsW0xKOn2U6KB279CnUlGo3yulLC8PI2xMy_dbYnKKaAZGwaAmA0EALw_wcB )

 サイド・ヴューではフロントのノーズとウインドウはほぼ連続し、22度ほどの傾斜だ。昔は倒しても30度というのがあったが、それより倒れてフロントウインドウの上はほぼ運転席の額の先だ。リア・ウインドウも同じ位の傾斜であり、Bピラー(フロント・ドアの後ろの柱)が最高点になる。さらに、Cピラーも太く後方視界は相当に悪い。

 これは空力的には良いが、フロントもリアも車端がつかみにくく、視界も狭まっている。Aerodinamicaでは、車幅はつかみやすい。また、室内空間も広い。今見ても古臭くない、実際その後の色々な車に影響を与えたバランスのとれたデザイン(機能設計)だ。

 プリウスがスポーツ・カーなら文句はないが、狭い道の多い我が国では速度が低く空気抵抗など関係がない(空気抵抗はほぼ車速の二乗に比例するため)実用の車に、昔のコンセプト・カーを上回るスタイリングは必要がない。

 プリウス( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%82%B9 )は3代目までがスタイリングやパッケージングが良かったが、今は幅広なスポーツ・カーだ。( https://toyokeizai.net/articles/-/729896 )世の中のニーズと合致した製品(Product)をトヨタはいまや供給していないように思う。自動車界の覇者のおごりだろうか。顧客の喜びより作りたいものを作っていまいか。

 方向性を間違っていないか、昔のクジラ・クラウンの蘇りか


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« バル タナハシ(茨木 茨木駅... | トップ | 味彩 のと与(京都 錦市場)... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

マクロ経済」カテゴリの最新記事