徒然なか話

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My Darling Clementine (荒野の決闘)

2016-04-05 20:28:12 | 映画
 今日のBSプレミアムシネマでジョン・フォード監督の傑作西部劇の一つ「荒野の決闘」を放送した。今日はたまたま見ることが出来なかったが、これまで映画館、ビデオ、テレビ放送を合わせると何度見たかわからないほど見ている。それほど大好きな1本だが、僕にとってこの映画が特別なのは、僕が生まれた年(1946)の作品だからでもある。初めて見たのは1961年、高校1年の時だった。リバイバル上映で、フィルムはブループリントという変な色調だったが、今思えば、映画というものの見方を変えさせられた記念すべき作品でもある。
 今から15年ほど前、ある西部劇マニアのサイトで、さかんに同好の士とのやりとりをしていたが、その中から、この映画に関する部分を抜粋してみた。

 多くの西部劇の中でベスト作品を選ぶとしたら、次の四つを選びます。この四つに優劣は付けられません。
■最もアーティスティックな作品・「シェーン」
■最もエンタテイニングな作品・・「駅馬車」
■最もグレートな作品・・・・・・「大いなる西部」
■最もフェイバリットな作品・・・「荒野の決闘」

 つまり、「荒野の決闘」が最も好きな作品です。モノクロ画面がこんなにきれいだと認識したのもこの映画ですし、1カット、1カットが一幅の絵のようです。吸いこまれそうな空に浮かぶ白い雲を見るだけで、なぜか涙が溢れてきたものです。
 「シェーン」などにも言えますが、ディテールに物凄くこだわっているところが成功の鍵だと思います。クレジット・タイトルが、牛の焼印のように板に焼き付けられていたり、素晴らしいハーモニーのコーラスからホウダウンへ、そしてまたコーラスへの見事な転調等々。アープ3兄弟がトゥームストンを見下ろす丘の上で、月光の中に3頭が浮かびあがるシーン等々、数々の名シーンの構図の素晴らしさはたまりません。