徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

定家葛(テイカカズラ)の命運

2019-05-07 13:29:13 | 歴史
 今年も新坂の山側法面に、テイカカズラがその名の由来となったスキャンダラスな愛欲物語とは似つかわしくない可憐な白い花を咲かせ、甘い香りを漂わせている。この法面の上の家には、一時期、僕の同級生の兄上が一人住まいしていたが、家も解けたのか、いつからか姿を見なくなった。京町台は今やマンションが乱立し、かつて見られた樹木や植物がどんどん姿を消していく。このテイカカズラもいつまで見られるだろうか。



▼定家葛の名前の由来
 平安時代末期、式子内親王(しょくしないしんのう)を愛した藤原定家(ふじわらのていか)が、死後も彼女を忘れられず、ついにテイカカズラに生まれ変わって彼女の墓にからみついたという伝説に基づく能「定家」から付けられたという。