中東で驚くべき歴史の遺産が発見された。地上絵といえば、南米ペルーのナスカの地上絵が有名なのだが、それを上回る規模の地上絵が中東のシリア・ヨルダン・サウジアラビアなどの国々で発見されたのである。しかも、ナスカよりも古くに作られた可能性があるというのだ。

この発見に考古学者や歴史学者は当惑しているという。

これらの地上絵は、衛星による航空写真技術で発見された。描かれているのはストーンホイール(石の車輪)と見られている。描かれたのは2000年前と推定されており、ナスカのものより古い可能性も指摘されている。このことに考古学者らは衝撃を受けているようだ。

このことについて、西オーストラリア大学の古代史・古典学のデビッド・ケネディ教授 は「ヨルダンを中心に広範囲にわたって、ナスカよりも多く、そして古いものが発見されている。この地域に住む人々は、古くからこの地上絵の存在を知らず、 そのうえを歩き回っていたようだ」と説明している。

地元の遊牧民ベドウィン族の話では、これらの遺跡を「老人の仕事」と呼ぶそうだ。このことから、この地域の人々は実際は地上絵に気づいていた可能性もある。だが、何が描かれているのかまでは理解できなかったのかもしれない。

実のところ、この地上絵の存在は1927年に、イギリス空軍のパイロットが発見していたそうだ。ところが、当時の上官はパイロットの報告に取り合わ なかったようである。そのためデビッド教授らが研究を始めるまで、長らくその存在が忘れ去られていた。教授の研究チームは今後Google Earthの詳細な航空写真を解析し、研究を進める予定である。

教授の予測では、数千個におよぶ地上絵が発見されるとのことだ。

参照元:MailOnline(英語)


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