飄(つむじ風)

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イタリア紙のプーチンへのインタビュー(抄)その1

2015-06-22 17:47:15 | プーチン

カテゴリー「プーチン」を加えた・・・!
今、プーチンを語らずして、
世界の真相は見えない。
ロシアは複雑だが、
プーチンは傑出した指導者だ。
しかも、日本を理解し、その行く末のキーマンである!

 

プーチンは、日本のための指導者ではないが、

ロシアを現在のロシアたらしめた傑物だ。

それまでのロシアは、

ソビエト連邦の残滓(ざんし=残りカス)が蠢く、言うとすれば、

ハザールマフィア(偽ユダヤ人)の独壇場であったと認識する。


 

オルガリヒと言われるロシア新興財閥が、ロシアの経済を蝕み、

NWOのロシア版とも言うべき、

寡頭財閥集団がロシアの国家を我が物に跋扈(ばっこ)していた。

辛くも、ロシアは国家としてもアイデンティティーを取り戻した。

それはプーチンの功績である。

 

世界が、NWOによって超国家を目論んでいるが、

その尖兵として、ソビエト崩壊を契機に混乱したロシアを、

いち早くハザールマフィア(偽ユダヤ人)の寡頭財閥政治を阻止したのである。

その恨みたるや大きなものがあるであろう。

そして、グルジア、ウクライナとその怨念の矛先が、

今、ロシアへと向かっているのだと観測する。



<ロシアのオルガノヒ アブラモヴィッチ>


<ウクライナのオルガノヒ アフメトフ>

 

その中で、プーチンは何を語っているかということを知るのは重要だ。

先ごろのイタリア訪問での会見録は、

実に面白い。

そして、

論理が明白であり、その正当性が十分に理解できる。

勿論、ロシアの指導者であり、ロシアの言い分と見ても、

今置かれた世界情勢に一矢を報いるに足る。

 

方や、

日本は、どんなに贔屓目に見てもハザールマフィア(偽ユダヤ人)の手の内にあって、

世界の資本主義国を完全に手中に収めた彼らの思うままである。

アメリカもそうであるし、EUもそうである。

それに追随を余儀なくされているのが、

情けないが日本の現状である。

 

言われなきロシア制裁に加担して、

しっぽを振っているのが日本であるが、

いつまでもそれで良いはずはない。

プーチン健在な内に、

しっかりとロシアとの関係改善に力を注ぐことは、

何よりも戦略的な外交の要となる。

 

昔の言葉にもあるように、

「遠交近攻」の典型であると思われる。

ロシア外交を円滑化すれば、

北朝鮮や韓国・中国の厄介な問題も、これで決定的な地歩を得る。

 

[プーチン大統領]「世界地図に米基地を書き入れてみよ、米露の違いが分かるから」 イタリア紙のプーチンへのインタビュー(抄)(その1)

 
 イタリア紙のプーチンへのインタビュー記事です。長いので、赤字だけ読めば大体の内容はつかめると思います。
 元記事で訳者の方が“プーチンという人の考えと人柄がよく現れていると思う。なぜ彼が世界中から敬愛されるかが、これでわかるであろう。…アメリカの御 用メディアの尻馬に乗って、単にプーチンとロシアを叩いている人々は、顔を赤らめるであろう。…政治家として世界が求めているのは、こういう人物であろ う”と解説されていますが、その通りだと思いました。
 それにしても、替え玉にしてこの受け答え…。カンペ画像が報じられ笑いモノにされている首相や“答弁でボロが出ないように…毎日朝6時から官僚に法案の勉強をさせられている”大臣とのギャップを感じます。
(編集長)
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プーチン大統領:「世界地図に米基地を書き入れてみよ、米露の違いが分かるから」 イタリア紙のプーチンへのインタビュー(抄)
転載元より抜粋)

By Corriere della Sera
June 9, 2015 (Information Clearing House)
 


PaoloValentino: 大 統領、先ほど、我々の関係に影が差しているという話をしたとき、あなたは、それは自分たちの選んだことではないと言われました。ロシアは愛人に見捨てられ た男のように、ヨーロッパに見捨てられ、裏切られたと感じているという意見があります。今日、これらの関係の何が問題でしょうか? あなたは、ウクライナ危機においてヨーロッパはアメリカに頼り過ぎているとお考えですか? 制裁に関連して、あなたはヨーロッパに何を期待されますか? 一度にあまり沢山の質問をしたかもしれませんが。

Vladimir Putin:確かに沢山の質問ですね。さすがイタリア人の質問だな。(笑) まず、愛人についてですが。この種の女性との関係であれば、つまり義務ということが想定されていなければ、あなたは相手からどんな義務も要求する権利はないでしょう。

我々はヨーロッパを愛人と考えたことはありません。私は全く真剣に言っています。我々は常に真剣な関係を提案してきました。しかし今、ヨーロッパは、現実に我々との物的な関係、しかももっぱら自分の利益のための関係を築こうとしている印象を、我々は受けています。

悪名高い「第3エネルギー・パッケージ」というものがあって、協定が存在するにもかかわらず、我々の核エネルギー産物がヨーロッパ市場に入ることを拒絶する動きがあります。

我々の行動の合法性を認めたくないという、また旧ソ連の領域では、統合的連合に協力したくないという風潮があります。私が言っているのは関税同盟のことで、これは我々が作り、現在は「ユーラシア経済連合」になっています。

ヨーロッパで統合がなされてもOKなのに、我々が旧ソ連の領域で同じことをやると、彼らはこれを、帝国の再建を狙うロシアの欲望だなどと説明しようとします。なぜそのような考え方をするのか私には理解できません。

いいですか、我々は、私を含めてすべて、これまで長い間、リスボンからウラジオストックまで延びる、共通の経済圏を構築する必要を論じてきました。実は、 フランス大統領シャルル・ドゴールが、私よりはるか前に同じことを言っていたのです。今日それに反対する者はいません。誰もが、「そうだ、それを目指すべ きだ」と言っています。

バルト三国(バルトさんごく)とは、バルト海の東岸、フィンランドの南に南北に並ぶ3つの国を指し、北から順に、エストニア、ラトビア、リトアニアである。3か国ともに、北大西洋条約機構(NATO)および欧州連合(EU)の加盟国、通貨もユーロである。(出典)

バルト三国(バルトさんごく)とは、バルト海の東岸、フィンランドの南に南北に並ぶ3つの国を指し、北から順に、エストニア、ラトビア、リトアニアである。3か国ともに、北大西洋条約機構(NATO)および欧州連合(EU)の加盟国、通貨もユーロである。(出典)


しかし現実には何が起こっていますか? 例えばバルト3国はEUに参加しました。よろしい、何も問題はありません。しかし今日、我々が聞かされているのは、これらの国家が旧ソ連とロシアのエネル ギー・システムの一部なのに、彼らはEUのエネルギー・システムに属すべきだ、ということです。我々は訊ねたい――エネルギー供給や、それとも何か別のこ とに、何か問題があるのですか? なぜそんな必要があるのですか? そんな必要もなく何も問題はありません。それなのに我々は、この方がいいと決めてしまったのです。

これは現実的に我々にとって、どういうことを意味するでしょうか? それは我々が、ロシアのどこか西の地区に、追加の発電施設を作ることを強制されるということです。送電線がかつてはバルト諸国を通って、ロシアの一部に届 き、その逆もあったのに、今はそのすべてのスイッチがヨーロッパに切り替えられることになり、我々は電気供給を確保するために、新しい送電線を我が国に作 らねばならなくなります。これは我々にとって225億ユーロの出費になります。

さらに、EU‐ウクライナ連合協定を考えてみましょう。この協定は、ウクライナが欧州エネルギー・システムの一部になることを要求していませんが、それは 可能と考えられています。もしそういうことが起これば、我々は225億ユーロどころでなく、同じ目的のために、おそらく8,100億ユーロを支出しなけれ ばなりません。問題は――もし我々が、リスボンからウラジオストックまで、共通の経済圏を作るのがよいと考えているのだとすれば、なぜそれが必要なのか、 ということです。

EUの東方パートナーシップの目標は何ですか? それは旧ソ連全体を、ヨーロッパと一つの空間へと――3度目繰り返しますがリスボンからウラジオストックまで――統合することなのか、それとも、何かを切 り離して、新しいロシアと西側領域の間に、例えばウクライナとモルドバの間に、新しい境界を設けることですか?

もう一つ別のことを言いましょう。あなたはこれを公表すべきか、ボツにすべきか、自分で決めてください。

ウクライナ危機の根源は何ですか?
その原因は、南東ウクライナの多くの人命を要求した、今日の完全な悲劇となったものと比べると、全く釣り合いが取れないように思えます。この危機に火をつけたのは何ですか? 前の大統領ヤヌコヴィッチが、ウクライナとEUとの連合協定に合意することを考えてみる必要があるだろう、それにはある変化が必要で、主要な取引と経済のパートナーであるロシアと、相談する必要があると言ったのです。それに関連して、またはそれを口実にして、暴動がキエフで起こったのです。


それをヨーロッパやアメリカの、わがパートナーたちが積極的に支持しました。そこでクーデタが起ったのです。完全に憲法に違反する行動です。新しい政府は、連合協定にサインするつもりだが、その実行は 2016年1月1日まで延期すると発表しました。

(続きはここから)


問題は――何のためにクーデタが行われたのか、なぜ彼らは事態をエスカレートさせて、内戦にまでもっていく必要があったのかです。その結果は全く同じです。

それだけでなく、2013年の終わりに、我々はウクライナに国家ローンとして、150億ドルを与え、さらに商業銀行を通じて、50 億ドルを追加する用意があると言っていたのです。それにプラスして、我々はすでにその年の間に30億ドルを渡し、きちんと払ってくれるならガス料金をカッ トすると約束していました。

我々は、ウクライナがEUと連合協定を結ぶことに全く反対しません。しかしもちろん、その最終決定には参加することを望みました。 その意味は、ウクライナはその時も、今も、CIS自由貿易エリアのメンバーで、我々はその加入者としての相互の責任があるからです。

それを完全に無視するということ、それに全く敬意を払わないということが、どうして可能なのですか? 私にはそれが全く理解できません。

その結果我々が与えられたのは、クーデタ、内戦、何千という失われた人命、経済と社会システムの荒廃、IMFがウクライナに約束した175億ドルの4年間ローン、それにロシアとの経済的絆の完全な断絶です。ロシアとウクライナの経済は深く断絶したままです。

EUは一方的に、ウクライナに対してその関税を撤廃しました。しかしヨーロッパ市場へのウクライナの売り上げは伸びませんでした。なぜですか? 何も売るものがないからです。

ヨーロッパの市場には、質から言っても価格から言っても、すでに前に買った製品の上に、ウクライナの製品に対する需要がないのです。

我々はウクライナに対する市場をもっています。しかし多くの絆がウクライナ側から一方的に切られました。例えば、我々の戦闘用ヘリコプターのエンジンは、 すべてウクライナから来ていました。今、その配達は止まりました。我々はサンクトペテルブルグに工場を1つ作り、もう1つ今年中に完成する予定です。

しかしウクライナでのこうしたエンジンの製造は閉鎖されるでしょう。なぜならイタリアもフランスもドイツも、そのようなエンジンは必要としておらず、今後 も同じだからです。ウクライナがその製造を別方向に切り替えることは不可能です。そのためには何十億の投資が必要でしょう。⇒次回に続く【転載終了】