飄(つむじ風)

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ベーシック・インカム「最低生活保障」について・・・

2016-06-09 19:47:39 | 社会・経済

ベーシックインカム「最低生活保障」について、
手放しでは歓迎できない部分がある!
それは人間の生き方、成長の在り方に関係するからだ・・・。
新社会主義路線の社会実験が、
何処まで受け入れられるか?
未知数である・・・!

 

スイスは78%の反対で国民投票で否決された。

この事は、

78%の普通の人々が反対をした勘定である。

つまり、

収入減額リスクを予定される人々が多く反対した勘定である。


 

一つのセーフティーネットとしては理解できる。

しかし、

人間は不断の努力を惜しまない存在でもある。

夢を追いかけるのは、

人間の根源の原動力だ。

それには垣根のない自由が求められる。

自由と平等は常に相克するテーマであり、

矛盾する問題を孕んでいる。


 

「自由・平等・博愛」はフランス革命のスローガンだが、

常にその矛盾を孕んでいるが故に、

相克する社会情勢を醸してきた。

社会主義と自由主義は現在も大きく対立している。

そもそも、

世界には完全なる自由もないのであって、

当然、

平等という現実は存在しない。

 

自由は道義が求められるし、

平等は機会均等の平等しかあり得ない。

競争は一定のルールのものと争われるべきであるし、

結果平等はあり得ず、

常に順位がつく。


 

その中で切磋琢磨するのが人間であり、

その事に生きがいを見出す存在なのである。

自然を見れば、

全ては不平等でありながら、

共存共栄を目指している。

 

ベーシック・インカム「最低生活保障」が、

セーフティーネットの枠内を大きくはみ出して、

既得権益となれば社会の発展は停滞する。

減額リスクを単にリスクとして、

ベーシック・インカム「最低生活保障」を忌避する社会は、

ますます貧富の拡大を余儀なくさせられるであろう。


 

難しい問題である。

 

難しい問題であるが、

今直面している社会情勢がある。

自由原理主義があまりに台頭すれば、

ベーシック・インカム「最低生活保障」を旗頭に、

新社会主義が同じように台頭するであろう・・・。

 

新たなイデオロギーの対立が予想される。

 

 

【転載開始】

「最低生活保障」(ベーシック・インカム)の仕組み

発起者の提案は次の通り。非就業者にはベーシック・インカムを無条件で給付する。就業による収入がある人の場合、給与の中からベーシック・インカムに相当する金額が吸い上げられ、その代わりに、ベーシック・インカムが給付されるので、収入に変化はない。

具体的な例を示すと、月1500フラン(約17万円)の収入がある人は、ベーシック・インカムを仮に2500フランと設定すると、千フランの追加収入を得る。給与が2500フランの場合は、収入に変化はない。

6500フランの収入がある場合は、2500フランがベーシック・インカムの財源としてすい取られ、給与の金額は4000フランとなる。だが、ここにベーシック・インカムとして2500フランが支払われるため、最終的には合計6500フランの収入となる。

社会保障の給付金にもこれと同じ方法が適用される。上限の2500フランまではベーシック・インカムによって補償され、それ以上の分はこれまで通り社会保障制度から給付される。

この方法で、ベーシック・インカムに必要な財源の約88%をカバーできる。残りの12%については、新しい税金を導入するなどして別の財源を確保しなければならない。

あなたならどうする?

最低生活保障額として国が月々2500フランを無条件に給付することになったら仕事を辞めるという人はわずか2%。状況によっては辞めるかもしれないという人は8%。

これは、発起者の依頼により世論調査機関デモスコープが行ったアンケート調査の結果で、昨年11月末にドイツ語圏とフランス語圏の有権者1076人が回答した。(出典:スイス通信SDA/ATS)【転載開始】