いやはや、今日も暑かったですね。
しかし重い仕事はほとんど終わっていて仕上げと掃除と片付けだったんで昨日よりは随分楽でありました。
あれです、昨日は完璧に挟んだと思った木を今日改めて眺めると手を入れたくなる箇所が結構あって少し怖くなっちまいました。
いや、何が怖いのかと言うと「終わらせようとする心理」の作用でして、追い込まれるとこれが発生して仕上がりの判定が甘くなる、ってことであります。
何と申しましょうか、最後の仕上げってのは細かいところでして、挟み忘れた小さな飛び出しを見逃した、ってな事なんですが、なんぼ綺麗に透かしていても小さな飛びが雰囲気をぶち壊すんであります。
で、朝からそんな箇所を幾つか挟みながらふと考えたのが「慣れの怖さ」でありました。
あれです、自分はおっさんになってから県立高等技術専門校の造園科で基礎を学びつつ、在学中から植木屋の下働きに出、卒業後は造園屋の親方にこき使われて2年弱修行したわけであります。
で、造園屋の手伝いをしつつ軽トラと基本的な道具を買い揃え、自分一人でできる小さな仕事を皮切りに自称植木屋になったわけであります。
いや、始めた頃は植木屋というのも照れ臭く自分程度の腕でお代を頂いて良いものか、なんて殊勝な気持ちで仕事をしていたのであります。
が、どー言うわけか順調に仕事が入り場数を踏み、三流だけど植木屋って名乗っても良いかな、なんて思い始めた次第であります。
で、そんなこんなで自分の仕事に少し自信が出た辺りから「庭を値踏みする」って邪な気持ちが出たとそんな気がするのであります。
何と申しましょうか、駆け出しの植木屋に来る仕事ってのはお客さんも慣れていないと申しますか、定期的に植木屋が入って入れば自分が呼ばれることなど無いわけであります。
と、言う事は、ご新規さんは定期の植木屋が入っていない「荒れ庭」がほとんどでして透かしの技を存分に発揮して仕上げることなどは無く、とりあえず伸びすぎて暴れた木を小さくとの要望になるのであります。
そんなわけで「庭の値踏み」は料金の見積もりにも通じるわけでして、銘石を入れて松を配した庭も丁寧に仕上げる料金は頂けず「取り敢えず見られる」程度になるのであります。
で、そんな力技的仕事が多いと腕が荒れると言いますか、いざ本気で仕上げようって時にもいつもの癖が出ちまうのであります。
まっ、元々三流以上二流未満程度の腕なんですが、結果的に手抜きが見えた時は自分にガッカリするのであります。
あとあれ、ゴミ捨て場（市の処理場）の締め切り時刻が午後4時15分までって関門がキツイのであります。
仙台市には三箇所の処理場があって大概どこの現場からでも30分程度で行けるようになっているんですが、逆算すれば3時40分には現場を出なければならないわけであります。
と、なると掃除と片付けを考慮して午後3時には剪定の手を止めないと間に合わないのであります。
そんなわけで「取り敢えず小ざっぱりと」なんてご注文と料金では10時と3時の休憩も取らず、昼飯もコンビニ弁当を20分で済ます感じでやるしか無いのであります。
まっ、昨日と今日はファミレスでドリンバーを堪能してますが、なんちゃって。
で、今日は余裕を持って仕上げた庭を眺めて思ったのが「俺も結構やるな」でありまして、時間に余裕があればなーと思った次第であります。
そこで考えたのが、二足の草鞋をやめようか、でありました。
あれです、バイトを辞めると14日間の空きが出来るわけですが、そーするとゴミ捨ては翌日でも、って余裕ができるわけでありまして、日没まで剪定していられるのであります。
でもなぁー12月から5月までが鬼門でして、ここは植木屋の仕事はほぼゼロであります。
いやいや、銭が欲しいってのも少しはありますがスキーシーズン以外はずーっと家にいるのもアレなんで避難所としてのバイト先は捨て難いのであります。
何と申しましょうか、ジジイの歳になって仕事の事で迷ったり考えるなんてのは不幸なのかも? って気もするんでありますよ。
だって、五十代の入り口では悠々自適を夢見ていたのに古希も見えたこの歳でバイトと植木屋の二足の草鞋ですぜ・・・まっ、自分で選んだ道ですが。
と、言うことで、仕事が早く終わったので暇つぶしの作文でありました、なんちゃって。
