国内で初めてという市街地の公道を走る自動車の自動運転の実証試験が珠洲市内で始まった。
正確には金沢大学が珠洲市と連携しておこなう「珠洲・自動走行システム実証実験プロジェクト」といい、金沢大学の菅沼研究室が実施する。
珠洲ビーチホテルで開かれた実験開始記念式典では、金大・山崎学長自ら実験の意義や概要を説明する。
燃料電池車がいよいよ市販され、環境配慮型自動車の開発にしのぎが削られているが、もう一つの開発競争の柱は自動走行を含めたインテリジェンス化とのこと。
なぜ、珠洲市で国内初の走行実験か?
どうせ珠洲なら車も少ないし、道路脇から万が一飛び出してくるとしても犬か猫、イノシシくらいしかいないはずだ。
だから適地なんだと思われる人が多いかもしれない。
しかし、都会の教習所で免許を取った人なら経験があると思うが、田舎の道路を初めて走るときは田舎なりの難しさがある。
バカにしてはいけない。
現段階は仮免での路上教習といったところだが、公道走行での知見を積み重ね、技術のレベルアップを図り、将来的には公共交通が不十分な過疎地の交通問題の解決を視野に入れた社会実験として取り組むとのこと。
過疎地・高齢社会の課題解決、地域貢献を目的とした金沢大学の実験プロジェクトである。
菅沼准教授が自動運転自動車の研究動向、実験の概要などについて説明する。
自動走行と言っても完全無人は道交法上できないので一応運転手も乗るが、目的地セットだけで何らかの緊急事態以外はハンドルやアクセル、ブレーキの操作はしない。
すでに障害物にぶつからない車は市販されているし、高速道路の自動走行実験はおこなわれているそうだが、市街地の公道を使った実験は国内初で、当面は鉢ヶ崎公園から珠洲総合病院間約6.6キロのコースを走り、次は観光客をターゲットに道の駅すずなり、塩田村、狼煙を結ぶルートを考えているとのこと。
第三段階が地域の高齢者の移動手段への活用である。
式典後、珠洲ビーチホテル前から山崎学長と泉谷市長を乗せてデモ走行出発。
さっそく巨漢の地元紙記者をかわして軽快に走る。
約5分後、ホテル前に帰着。
多くの報道陣を横目にぴったりホテルの玄関前へ。
第3段階は2020年頃を目途にしているとのこと。
車体の上のちょっと目立つ機械が目印のプリウスがこれから市内を走り回る。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます