北野進の活動日記

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「15人の告発」山口香さん語る

2013-02-07 | 雑感
 柔道界の暴力・パワハラ問題が大きな波紋を広げている。
 匿名の告発が監督らの辞任につながり、このまま名前を公表しないのはいかがなものかという議論も出てきているようだ。
 
 そんな中、今回の選手の動きに少なからず影響を与えてきた山口香さんのインタビュー記事が今朝の朝日新聞に掲載されている。

 告発に至る前の全柔連との交渉、全柔連対山口の構図になりかけ、問題の本質がずれてしまう危惧を感じる中で選手たちに主体的な動きを求めた経緯が語られている。
 
 山口香さんといえば、柔道界の中では珍しく物事を理詰めで語っていける指導者であるだけでなく、スポーツ界の中での柔道、あるいは国際化する中での柔道を、単にスポーツの枠内でなく企業や政治との関係も含め幅広い視点から読み解く力のある人というのが私のイメージだ。
 
 北京オリピックでの谷亮子選手(現参議員議員)の代表選出では、その決定の不明朗さと背景を週刊「金曜日」で指摘していて、柔道界にいてここまで発言できるとは!と感心したものだ。

 今日の記事も、告発の経緯にとどまらず、柔道とは、スポーツとは、そもそもなぜ柔道をするのか、といった観点から今回の問題を捉え直し、今後の「告発」選手への対応や問題解決への展望までを語っている。

 ダイバーシティー(多様性)の視点が必要という指摘は特に注目したい。男社会、それも「実績を残した強い男」社会の典型ともいえる全柔連はダイバーシティーの対極に位置する組織のように思えるが、これからの目指すべき社会像や組織論、男女共同参画など、スポーツのを越えた広い視野から洞察する彼女ならではの発想だろう。少なくとも今の柔道界で、こういう視点から論議できる人はほとんどいないのではないか。

 柔道界の中の明治対筑波の勢力争いだとか、つまらない構図に矮小化する向きもあるようだが、今日の記事を読んで、15人の選手が真っ先に山口香さんに相談していったのは正解だったと感じる内容だった。
 
 余談だが、今回の件で女三四郎の山口かおりさんに対して柔ちゃんの谷亮子さんのコメントが全くパッとしない。テレビで聞くコメント以外に何か発言してないかと「谷亮子」と検索すると真っ先に出てくるのが離婚話。この手の情報には疎い方なので全く知らなかった。

 


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