北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

2013「平和宣言」を聞いて

2013-08-06 | 平和
 被爆68年となる広島平和記念式典をテレビで見る。

 松井一実市長の平和宣言、2011年就任後の一昨年、昨年と聞いたが、かつての秋葉市長のころと比べ、核廃絶への道筋、展望はぼやけ、核廃絶に逆行する日本政府に対する批判も影をひそめ、被爆地広島のスタンスは明らかに後退したなぁという印象をもっていた。
 しかし、今日の平和宣言は政府に対し対等な立場で物申すという姿勢が復活し、核廃絶への先頭に立つ決意も感じられ、市長就任3年目の変化が感じられた。

 一方、被爆60年の大会から続いてきた原水禁、連合、核禁会議三団体による核平和廃絶平和ヒロシマ大会は、核禁会議の離脱で解消となり、それまでの原水禁単独の大会に戻ったと聞く。
 被爆60年の節目で、核廃絶と被爆者の権利救済でより広く国民的な運動の輪を広げていこうという趣旨だったと理解しているが、各団体の方針の違いから、原発という核の商業利用には触れず、原発と核開発をつなぐ核燃サイクルも批判せず、改憲や集団的自衛権容認の動きや日米安保、沖縄問題にもほとんど触れられないとう超薄味の「平和大会」が8月4日に開催されていた。
 
 石川県からの派遣団の事務局をしていた私は、いきなり参加者のテンションを下げる発言の連続に頭を抱えたものである。

 今年の大会は、おそらく規模は縮小しただろうが、いかなる核も許さないという原水禁運動の原点に立った3日間の行動が実現したものと思う。

 平和記念式典では、今年もルース駐日大使が参列していた。おそらく来年の式典には、イラク戦争前から一貫して反対を貫いたとうキャロライン・ケネディ氏が駐日大使として参列することだろう。
 広島市、長崎市はじめ核廃絶を目指す自治体と原水禁などの国内外の平和団体やNGO、そして世界の被ばく者が連帯した核廃絶へのうねりが再構築されていくんではないか。そんな期待を、少しではあるが感じることができた平和記念式典であった。

<8月7日追加>
 松井市長の変化の背景を今朝の朝日新聞が書いていました。

朝日新聞(8月7日)


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