北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

「伝説」あれこれ

2011-12-29 | 雑感
 北朝鮮では金正恩氏の伝説づくりが懸命に展開されているという。
 
 「3歳の時に銃射撃を覚え、9歳の時には動く標的にも命中させられるようになった8歳になる年には誕生日前に大型トラックを運転し、曲がりくねったでこぼこ道を時速120キロメートルで走って目的地まで無事についたという。」

 といった話はほんの序の口。

 故金正日氏も初めてのゴルフでホールインワンを11回やったとかはかわいいほう。

 物理的にありえない超能力の「伝説」、超自然現象を起こした「伝説」がヤマほどあるようだ。 
 とにかく親子三代神格化が進められている。

 北朝鮮では伝説をまとめた本まで出版されているという。
 
 「そんな話、北朝鮮の人たちは信じてるんですかねえ?」
 「そこまで北朝鮮の人たちはバカではないですよ」
 とはテレビのワイドショーの会話。

 さて、北朝鮮はともかく、珠洲市も以前「伝説とロマンの里」をまちづくりの柱に据えていた。あらためて平家の郷をアピールするうえで「平時忠伝説」はじめ「義経・蕨姫伝説」「蝉俺の笛伝説」なども注目され、「伝説とロマン」復活となるかもしれない。

 いったい珠洲の伝説はどれくらいあるのだろうと思って少しネットで調べると、さすが西山郷史先生のブログで紹介されている。というか、まとめたものがないと指摘されている。

 それはともかく、泉谷市政になって第5次の市総合計画計画との関係もあるのかもしれないが、「伝説」云々という話はあまり聞かれなくなっているように思う。

 考えてみれば、「伝説」とはよくいえばロマンとセットの話かもしれないが、「金正日伝説」を持ち出すまでもなく、史実に照らせばどこまで本当かわからない内容が多く含まれていることも事実である。

 そこではたと気が付いたのだが、泉谷市政は時代の流れもあって基本は本物志向だ。これは食に限ったことでもないような気がする。
 どこまで史実に照らして正確かわからない話を、力を入れてアピールするのは性格的に合わないのかもしれない(もちろん私の勝手な推測だが)。

 別に悪いという意味ではない。
 谷本知事も金沢城の復元では史実に忠実に、ホンモノ志向でやっており、それは私も大いに賛成である。

 一方で、「伝説」の多くは史実と違うかもしれないが、ロマンがあっていいじゃないかという声も否定はしない。
 北朝鮮のように、実在の人物以上に「伝説」がつくりあげる人物像が大きくなりすぎても困るが、「伝説」のない社会もこれまたつまらない気もする。
 珠洲に限らず、日本各地に様々な伝説が語り伝えられている。そんなことありえねぇ~とわかりつつも伝説を広めるのは、決して北朝鮮人民だけではないことだけは確認しておいた方がいいかもしれない。 

 珠洲市の総合計画の継続性は?という大げさな話ではないが、「伝説」を珠洲の中でどう扱っていくのか、金正恩氏を見ていて、つい気になってしまった。
 


コメントを投稿