北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

気になる統計

2012-04-12 | 雑感
 1年前の新聞記事の紹介で恐縮だが、2011年3月5日の朝日新聞石川版の記事である。

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県内自殺者、増加数全国ワースト1位 目立つ健康問題

 2010年の県内の自殺者は286人で、前年より37人増えたことが内閣府の調査でわかった。人口10万人当たりの自殺率は24.59人と全国平均(24.62人)をわずかに下回ったが、実数の増減では全国ワースト1位だ。10年の自殺者数が増えたのは、石川を含め8県と少数派。今後、県や市町は対策を迫られそうだ。

 この調査では、内閣府経済社会総合研究所が、警察庁の自殺データ(暫定値)を基に都道府県や市町村別に自殺者の年齢や職業、動機などを分析した。従来は自殺者を「発見日・発見地」に基づいて集計していたが、自治体の自殺対策に役立ててもらおうと、今回初めて「自殺日・居住地」で集計した。

 それによると、県内の自殺者は男性210人、女性76人で、男性が全体の約7割を占めた。年代別では50代と60代がそれぞれ55人で最も多く、30代(43人)、40代(39人)と続く。20歳未満も6人いた。うち自殺未遂経験者は全体の約2割の63人だった。

 増減を市町別でみると、小松市が前年比11人増の33人で最多。次いで七尾市が9人増の19人、輪島市が8人増の15人などだった。ただ、人口10万人あたりの自殺率では珠洲市が51.25人で最も高く、輪島市(47.11人)、能登町(37.66人)と続く。

 自殺理由では、「健康問題」が113人で最も多く、以下「経済・生活問題」52人、「家庭問題」32人、「勤務問題」22人。「学校問題」も2人いた。調査結果からみると、県内の特徴は「健康問題を理由に自殺した中高年が多い」ことになる。

 全国的には、自殺者数は前年より1458人(4.5%)減の3万1282人。北陸3県でも、富山(283人、11.8%減)と福井(177人、9.7%減)はともに減少した。

 県は2006年度に自殺対策連絡会議を設置。08年3月策定の「自殺対策行動計画」では、16年までに自殺者数を206人以下にする、との目標を立てている。(井手さゆり)

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この記事の元となった統計がこちら(40ページが石川県)
http://www.esri.go.jp/jp/archive/jisatsu/yearly/h22_1-13.pdf

2011年の市区町村別の統計は発表になっていないが(東日本大震災の関係もあり発表できないのか?)、石川県内の自殺者は289人と残念ながら減少とはならなかった。

自殺というのは究極の個人の選択のように思えるが、実は14年続けて3万人強もの人たちが自ら命を絶っていることからもわかるように、極めて社会的な事象である。

2010年は珠洲市がもっとも自殺率が高いが、輪島市、能登町が上位3自治体ということから見ると、何らかの地域的要因が加わっていると思われる。

今春も市内で悲報が相次いでいる。

自殺防止対策が功を奏して、自殺者が減少している県もある中、行政としても、あるいは地域の中でももう少しできることがないか。他県の取り組みからも学ばなければならない。


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