北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

宇野県議辞職・・・

2015-07-18 | 雑感


新進石川・宇野邦夫県議が昨日、辞職した。
辞職会見には40人もの報道陣が詰めかけたという。
一県議の辞職にしては異例の数字だと思う。
今春の県議選での運動員の公選法違反容疑の責任をとっての行動ではあるが、やはりその存在感の大きさゆえだろう。
かつては谷本県政を中核として支えた新進石川も最後は宇野県議1人となったが、最後までその存在感は衰えなかった。

宇野さんに対する評価は、県政に関心のある方それぞれだろうが、私にとっては藤井肇さん、池田健さんと並んで、実にたくさんのことを学ばせてもらった議員として、特筆に値する方である。

谷本県政を誕生させた中心人物だが、執行部に対する質問は誰より厳しかった。
珠洲原発阻止のたたかいでも陰に隠れて大きな役割を果たしてもらったが、それは別の機会にして、いくつかの想い出を紹介したい。

政局を読む政治観の鋭さは誰もが認めるところだろうが、私がまず驚いたのは議場でのヤジである。

大声でひとの発言をけなすのがヤジでははない。
お、そうだ!そうだ!その通り!と思わず合いの手を打つようなヤジ。
ときには議場を和ませるヤジ。
そしてときには厳しく叱咤するヤジ。
絶妙のタイミングと、的確な指摘。
とにかくうまい。
こういう特技をもった人もいるものだと最初は気にも止めなかったが、やはりこれは能力だった。
あらゆる県政の課題をしっかり把握しているからこそ、どんな質問に対しても的確に対応できる。
誰の質問であっても集中して聞いているからこそ、次々とヤジが飛ばせる(実はこれがかなり難しい)。
なにより頭の回転が速く(というか反射神経?)、表現力も豊か。

質問の仕方も大いに勉強になった。
というか、あのテクニックはいまだに到底真似ができない。
一般質問しかり、一問一答の予算委員会しかり。
なかでも私が一番聞いていておもしろかったのは委員会でのやり取りである。
同じ委員会に所属したことが結構多かったように思う。
おそらく執行部にはこの問題を取り上げるからという程度にしか伝えてないはずである。
宇野さんが挙手すると委員会室に緊張が走る。
実に見事に課題を追求していく。
追い詰めるといった表現が適切か。
財務省から出向のエリート部長から、答える側から見た宇野さんの質問の手ごわさを解説してもらったことがある(中身は内緒!)。
今は某省庁の重要ポストについている方だが、一目も二目も置かざるを得ないという雰囲気だった。
戦略を練って質問するというよりからだに染み込んだ技といった方が適切かもしれない。

宇野さんに直接聞いたことがある。
相手の腹の底まで見抜くような鋭い物言いは天性のものか、人生のどこかで身に付けたものかと。
なるほどと、この回答に大いに納得したものだが、これ以上書いては「おい、あんまりちゃべちゃべ書いとるな!」と叱られそうなので今日はこの辺で。

ここ12年間の活動は知らない。
昔の想い出である。


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