好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第1番 ベーム/ウィーンフィル

2017-01-21 11:29:44 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…ベーム
演奏…ウィーンフィル
好み度…4(5点満点)

線の揃った厳格な演奏だが、録音のせいかリマスターのせいか、響きには重量感とか深みとかよりはちょっと尖った甲高い印象を感じる。
ベームらしく至ってオーソドックスな展開で情感を強く感じるというものでもない。
ウィーンフィルならでは響きという感じでもない。厳しくしっかり演奏されたものとは思うが、特に感銘を受けるという盤でもないように感じられた。
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ブラームス 交響曲第1番 ザンデルリンク/ベルリン響

2017-01-15 16:01:05 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…ザンデルリンク
演奏…ベルリン響
好み度…4(5点満点)

録音の音質のちがいからだろうか、同じ指揮者の同じ曲だが、ドレスデンシュターツカペレとの盤とはずい分趣を異にする印象を受ける。
ドレスデン盤はテンポもどちらかといえば快活に、明るく歯切れよいエネルギーを感じるが、こちらは柔らかく重い響きでゆっくり綴られていく。
柔らかく重い響きはゆっくりなテンポと相まって所謂ブラームス的な重厚さと思えるところもあり、ゆったり謳っているようなところもあるが、この重さとテンポは力感を伴うというよりは沈むようであり、その重みはなかなか聴かれないものを持っているとは思うが、個人的にはもう少し推進力というか活力というか張りというか、がほしいという感を受ける。
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ブラームス 交響曲第1番 テンシュテット/ロンドンフィル

2017-01-08 16:25:23 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…テンシュテット
演奏…ロンドンフィル
好み度…4.5(5点満点)

1983年セッション盤。
テンシュテットというと「爆演」とかというイメージで語られることも多いようだが、ここではむしろ古風できっちりと、模範的なまでに正統な中に情と熱を込めたような、そんな演奏のように思う。
特にスケール感とかが際立つ演奏ではないが、しっかり低弦も効かせた古風で密度の濃い厚い響きは、ちょっといかめしくて武骨なブラームスっぽくてよい。
第1楽章のひたむきな熱の塊のような響きもいいし、第2楽章も古風で厚い弦は心地よい。
終楽章のホルンのソロのゆったりと晴れやかな雄弁さも印象的だし、その後も厚い響きは細ることなく、フィナーレはトランペットをちょっと孤高な雰囲気に響かせて、自然に、堂々と謳っている。
テンポなど中庸であるが、その中にテンシュットらしい熱と情が密度濃く込められた、凡庸でない、名盤の域かと思う。
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ブラームス 交響曲第1番 オールソップ/ロンドンフィル

2016-12-30 23:56:37 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…オールソップ
演奏…ロンドンフィル
好み度…3.5(5点満点)

女流指揮者によるブラ1。女性の指揮者だから、というわけではないのだろうが、響きは柔らかく優しい印象。力強さだったり重量感だったり、またはキレだったり緊張感だったり、という要素を感じる演奏ではない。
第2楽章はその柔らかさはよいほうに出て美しい仕上がりになっていると思うし、終楽章ではホルンによる主題の独奏から例の主題の1回目の提示部にかけて、特に例の主題の優しさはちょっと新鮮ではある。
ただ、そういった新鮮さも部分的であり、全体的には力感や重量感あるいは緊張感、など等の点からちょっともの足りなさを感じるのは否めない。
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ブラームス 交響曲第1番 ラトル/ベルリンフィル

2016-12-17 09:16:48 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…ラトル
演奏…ベルリンフィル
好み度…5(5点満点)

両端楽章での凄みと輝きを同居させたような分厚く豊かで重量感たっぷりの響き、第2楽章での深みを加えた美しさ、全編通してその完成度と一音一音の質の高さと調和の絶妙さ、こういう演奏を聴いていると、やっぱりベルリンフィルはこの曲は自分らが最高峰という自信と自負と持っているような気がするし、オーソドックスで堂々たる演奏は典型の中の極みを聴くかのような感がある。
どの楽章をとっても自信に満ちた緊張感と充実感が薄らぐことはなく、所謂一流どころが満を持して放つとはこういうことか、と恐れ入る感もある。
劇的なフィナーレだったり、推進力だったり、響きの重さだったり、そういった側面から秀でた演奏は他にもあるだろうけど、そういった特定の視点からの良し悪しは凌駕して、ある意味究極のブラ1、という感じの一級の名盤でしょう。ちょっと大き目の音量で聴くとよりその感を感じられるように思う。
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ブラームス 交響曲第1番 サヴァリッシュ/ロンドンフィル

2016-12-03 19:01:07 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…サヴァリッシュ
演奏…ロンドンフィル
好み度…4.5(5点満点)

サヴァリッシュの、正統でまっとうで優しいイメージがそのまま出ているようなブラ1ではないだろうか。
何も足さず、何も引かず、特に個人的な思い入れを主張することなく、何に偏るでなく、純粋に正統であろうとするごとく、響きはしっかりつくられていて、心地よい厚みで装飾はなく、良心的でとても質の高い演奏だと思う。
特に劇的なものがあるわけではないが、何もしていないようでいろんなことをしっかりやっている、聴くほどにその円熟の、派手ではないがしっかり力と思いのこもった響きと懐の深さに魅せられていくような、そんな演奏のように感じる。
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ブラームス 交響曲第1番 コンヴィチュニー/ライプツィヒゲヴァントハウス管

2016-11-19 11:51:02 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…コンヴィチュニー
演奏…ライプツィヒゲヴァントハウス管
好み度…4(5点満点)

地に足のついたような、しっかりしたオーソドックスな良演と思う。
テンポは全体的にややゆっくりとられ、重めのよい響きのように感じられ、第2楽章のしっとりした重みなんかはなかなかの聴きもののように感じる。
終楽章でもう少し響きに力強さが感じられれば…という感があり、そのせいか聴き終わった後の満足感にやや欠ける感はある。
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ブラームス 交響曲第1番 マルツゥーレ/ベルリン響

2016-11-06 11:24:33 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス
交響曲第1番

指揮…マルツゥーレ 
演奏…ベルリン響 
好み度…4.5(5点満点)

響きは少し陰の雰囲気を含んだ、重めの響き。
もう少し覇気というか推進力みたいなものがあってもいいかな、と思うところもないではないが、少しどんよりしたような、重く、結構力のこもった響きはなかなか魅力的である。金管の重くしっかりした響きも印象的。
流麗だったり活き活きとした推進力だったりで聴かせるタイプではないが、ゆっくりめのテンポと鈍い輝きを放つような響きが相まって、ちょっとほの暗くどんよりした格調みたいなものを感じさせる雰囲気をつくっている。
序奏から様々な音が絡みながら重い響きをつくり、全体的に結構スケール感も感じさせ、フィナーレも急がず力強い。
歯切れのよさとか燃焼感とかはないけど、聴くほどに引き込まれていくような、こういう重めのブラ1、よいと思う。
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ブラームス 交響曲第1番 ザンデルリング/シュターツカペレ・ドレスデン

2016-10-29 23:36:55 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮ザンデルリング
演奏…シュターツカペレ・ドレスデン
好み度…4(5点満点)
 
鉄板扱いに名盤の誉れ高い盤ですね。
どっしり重厚に、のタイプかと思いきや、むしろ明るく明晰な音質でテンポもむしろ快活に、歯切れよいエネルギーを感じる、大変バランスのとれたある意味華やかな響きとさっぱりした推進力とか力感とかを感じる演奏のように思う。
ただ、どこか重みとか情感に欠けるような印象も受け、個人的には何となく好みに合わないかな、といったところ。
バランスといい線の揃え方といい高い水準を聴かせながら明るい燃焼感も併せもつ、優れた演奏とは思うが、個人的には世間で決定盤といわれているほどには感銘を受けない印象を受ける。
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ブラームス 交響曲第1番 ズヴェーデン/オランダフィル

2016-10-22 21:26:47 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…ズヴェーデン
演奏…オランダフィル
好み度…4.5(5点満点)

こんなところにこんなブラームスが?と思うくらい、なかなかよい。
第1楽章は、ことさらに重厚とか、凄みとか、といったタイプではないが、弦も金管もよく鳴って、どちらかといえば透明な艶を伴いつつ、しっかりした厚みとアンサンブルを持った響きを聴かせている。
第2楽章は主旋律は保ちつつも様々な弦が美しく織り合い、なかなか美しい。
第3楽章も重さは感じさせず爽やかな感を残して通り過ぎる。
終楽章もほの暗さを伴うような重量感は感じないが、透明な艶のある響きは程よい厚みも感じさせつつしっかり響き、熱くはないが冷たくなく、前半のホルンやフルートのソロはゆっくりと、タメも効果的におおらかに美しい雰囲気をつくり、弦による主題も情感を感じさせ、フィナーレは追い込みも厚く、凱歌はゆっくりと、しかし威圧的でなく賛歌のように響き渡る。
凄みや、高い弦や金管による切迫感のようなものは感じないが、どこか透明感のある艶のある厚みと、過熱しない厚みの中に感じられる繊細さと柔らかい情感、そしてフィナーレのゆっくり輝くような響きが印象的な、ちょっと新鮮な特有の雰囲気をもった、フィナーレをゆっくりやってくれる演奏が好きな私にとって秀演である。
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