好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 ルービンシュタイン/オーマンディ/フィラデルフィア管

2015-04-12 10:55:04 | ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番
ラフマニノフ
ピアノ協奏曲第2番

ピアノ…ルービンシュタイン
指揮…オーマンディ 
演奏…フィラデルフィア管
好み度…4(5点満点)

出だしは特別な情感も見せずほんの少し速めの、しかし落ち着いた厚い音で入っている。
フィラデルフィアの柔らかな響きとルービンの輪郭のはっきりしたピアノは、
ほの暗さや重さよりむしろほのかな明るさをこの曲に与えているようにも感じる。
1楽章中ほどのピアノによる主題のちょっと激しく再提示の部分も特に強く打ってはいず、ドラマ性とか情緒性はあまり表現対象になっていないのかもしれない。
チャイ1の序奏の主題もルービンは軽く弾いていたし、この演奏でも冒頭の主題やフィナーレの全奏時のオケに乗るピアノは結構控えめであり、この頃のルービンはあえて力強い強打を避けるとか、そういう傾向にあったのだろうか。
第2楽章は消え入るような幽玄な弾き方でなくしっかり奏し、凛として美しく、
オケの柔らかい響きもあって協奏曲の2楽章というよりここだけで1つの小品の名盤として聴けるくらいのものである。
終楽章も特に緊張感や圧倒感やドラマ性を出していく感はない。
力まず、普段どおりの美しさをしっかり出していく、といったスタンスにも聴こえる。
とはいえフィナーレに向けての高揚とフィナーレはそれなりの雄大さと盛り上がりを聴かせている。
全体的に柔らかさと力まない美しさが印象的な、上質の演奏であると思うが、個人的には、両端楽章は、力強さなりほの暗さなり叙情性なりを感じられる演奏が他にあるようにも思い、好み度はちょっと控えめ。ただ、第2楽章の美しさは絶品の域にて格別のようにも思う。
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ブラームス 交響曲第2番 バルビローリ/ウィーンフィル

2015-04-12 10:45:29 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番

指揮…バルビローリ
演奏…ウィーンフィル
好み度…5(5点満点)

ほのかに明るさと甘さを湛えた心地よく美しい重量感が、柔らかいが強い骨太感が、
ブラームス、またこの曲によく合って、これはこの曲の大名盤でしょう。
ウィーンフィルならではなのだろうか、
高弦・低弦、木管、金管とも響きはしっとり情感豊かな厚みがあり、力もあり、何とも美しくもあり、
ゆったりめのテンポ設定の中、これらが折り重なる響きはほんとに心地よい重量感である。
沈む重量感でなく、明るさと骨太の温もりとおおらかな躍動感を伴い続けているところがまたいい。
ホルンをはじめとする金管も雄弁で、これらがまた効果的にスケール感を与えて、文句なしの名盤の感がある。
ブラームスの田園交響曲と呼ぶにはあまりに心地よい重量感が印象的な、
ブラームスならではの、バルビならではの、ウィーンフィルならではの、名盤である。
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ブラームス 交響曲第1番 ジュリーニ/ウィーンフィル

2015-04-12 10:39:39 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス
交響曲第1番

指揮…ジュリーニ
演奏…ウィーンフィル
好み度…3.5(5点満点)

確かにこの上なくといっていいほどに厚く重厚で、とても水準の高い演奏だと思う。
であることはわかっていてもあまり聴こうと思えないのはやはりちょっとゆっくりすぎるからだろうか。
立派が連続しすぎて単調に聞こえるからだろうか。
部分的に聴くとすごい響きだな、とか思えてもなかなか集中力を持って聴き通せないというか。
変な例えだが、立派な巨象がゆっくり連なる行進を延々と見るような。
とはいえ第1楽章中間部の圧倒感などはほんとにすごいと思う。
名盤の誉れは高いようだし、すごい響きだと思うけれど、個人的な好み的には今ひとつ、といったところ。
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