好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第1番 ルートヴィヒ/ハンブルク国立フィル

2015-10-18 10:22:02 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス
交響曲第1番

指揮…ルートヴィヒ
演奏…ハンブルク国立フィル
好み度…4(5点満点)

CDの帯の紹介文言曰く(抜粋)「豊潤な音楽・圧倒する推進力・揺ぎない自信」。
その通りの演奏のように思う(豊潤といってもむしろ乾き目の響きの中での豊かさ)。
やや速めのテンポ設定の中で、弦も管も思い切りよく鳴り、ちょっと古風で、洗練されきっていない味を帯びた響きはこの曲によく合っていて、厚く豊かで、力強い推進力を伴っている。
第2楽章は厚い弦の響きがそれなりの情感も帯び、
終楽章など要所では速度を落として落ち着きも保ち、ホルンも聴かせどころでは雄大である。
やや残念といえば終楽章ホルンのソロが少し情感に欠けるのと、フィナーレの凱歌の後が少し急ぎすぎなところ等だが、飾らない豊かな響きと、歯切れのよい圧倒的な力感と推進力が印象的な盤だと思う。
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ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」 フィッシャー/ブダペスト祝祭管

2015-10-18 10:17:50 | ドヴォルザーク 交響曲第9番 新世界より
ドヴォルザーク
交響曲第9番「新世界より」

指揮…フィッシャー
演奏…ブダペスト祝祭管
好み度…3.5(5点満点)

少し速めに感じるテンポで、冒頭のティンパニの打ち込み等は強いが、全体としての強さや厚みが伴わない分、キレを感じるといった印象でもなく、コンパクトに精緻にまとまっているが叙情性を感じるタイプでもないように思う。
何らかの情感を込めた、というよりは整い美しくあることに主眼を置いたかのような印象を受ける。
小気味よく、よくまとめられているとは思うが、厚い、あるいは深みのある弦の響きがあるわけでも金管のスケール感ある響きがあるわけでもなく、全体として流麗でライトな新世界、という印象かな。
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ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 ジュリーニ/ロサンゼルスフィル

2015-10-18 10:14:29 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン
交響曲第5番「運命」

指揮…ジュリーニ
演奏…ロサンゼルスフィル
好み度…4(5点満点)

ジュリーニはウィーンフィルとのブラームスはやったらゆっくりで重い音質だった印象があるが、この運命ではそうではない。
終楽章は結構ゆっくりだが、聴いていてじれったさや違和感を感じるものではないし、音質は楽団の性質にもよるのかもしれないが、それなりに厚いがむしろ軽め明るめ。
第1楽章冒頭の動機は厚く思い切りよく入り、あまり音を区切らず鳴らしているのが少し特徴的。
その後も縦の線をそろえて、というよりはどこかおおらかな印象。
「運命」だけど、深刻さや緊張感、激しさというよりは、どこか明るくのびやかである。
ジュリーニを評して「謳う」とはよく見かける。全編通して随所に感じるが、第2楽章等聴いていると柔らかい伸びやかさに、そんな評に頷ける感もある。
終楽章も緊張感や圧倒感というよりは、慌てず興奮せず素朴な喜びをかみしめるような、分かち合うような、弦も管もたっぷりとおおらかで素朴な響きである。
ゆっくりだが、大曲感などともちがう、響きは厚いけど重さは感じない、特に完成度を誇るようなタイプの演奏でもない、深刻さ、激しさ、厳しさ、などとはちがう方向を向いた、どこか明るく田園あるいは明るい森林を連想するくらいおおらかでのびやかな、そんな運命との印象である。
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