好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第4番 デイヴィス/バイエルン放送響

2016-02-06 22:19:29 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス
交響曲第4番

指揮…デイヴィス
演奏…バイエルン放送響
好み度…4(5点満点)

地味といえばかなり地味だが、くどくならずに、自然に厚く清らかに響かせた、しっとり美しいブラ4のように思う。
重厚感だったり力強さだったりというものはないが、しっかりした清らかな低弦は安定感と独特の雰囲気を醸し(というよりこの低弦が印象的な盤といえるように思う)、重なり合う高弦は美しく、金管は控えめながら力を添え、清らかな響きと落ち着いたテンポは自然な情感をまとっている。
特に第2楽章は美しい。
丁寧に作りこまれた響きをこれくらい自然に聴かせるのはこのコンビならではと思うし、このアンサンブルと清らかな響きはバイエルンならではなのかな、と思う。
情緒的によどむようで力感に欠けるといえばそうかもしれないが、このコンビの、力強さは敢えて封印したかのような、それでいて厚く清らかにときに深く重なり合うこの響きはブラームスの中ではやはりこの曲が合うのだと思う。
この曲はこれくらい落ち着いた清らかさで聴かせてくれるのもいいと思う。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 ムラヴィンスキー/レニングラードフィル

2016-02-06 22:14:45 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー
交響曲第4番

指揮…ムラヴィンスキー
演奏…レニングラードフィル
好み度…4(5点満点)

長年名盤として君臨する盤ですね。
冒頭の主題の咆哮からしてロシア的雰囲気を感じさせる咆哮で、続く全奏2音は空気を震撼させる大音量と音の揃い様であり、その後も高低弦楽器の凄みと迫力、太い金管の咆哮、テンポとレンジを細かく動かしての旋律の謳い方とそれでも一糸乱れぬアンサンブル…このコンビの底力を見せ付けるかのようですらあり、音の迫力、厳しさにおいて、鍛え上げられた職業人たちの一級の仕事を感じる。
凄まじいまでにすごいなと思いつつ、ココロにくるものを感じない気もするが、この演奏はそのすごさで十分という気もする。
個人的にはトランペットの尖った金属的な響きがちょっと耳に障る感があるのと、終楽章最初のほう、ちょっとめまぐるしい感があるのと、あまりの速さ故か弦の響きが細い気がしないでもないけれど、フィナーレの熱狂度もさすがだし、個人的な印象としては熱さや情感は感じず、いってみればすごいサイボーグのような印象だが、やっぱり名演と言われるのも頷ける気はする。
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チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 ヴィト/ポーランド国立放送響

2016-02-06 22:10:31 | チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
チャイコフスキー 
交響曲第6番「悲愴」

指揮…ヴィト
演奏…ポーランド国立放送響
好み度…4(5点満点)

特に上手いというわけではないのだろうけど、響きには素朴で落ち着いたな飾り気のない情感が漂う。
ビシッとした力感や緊張感には欠けるところもあり、第1楽章展開部などちょっともやっとした感を受けるようでもあるが、第2主題での弦の重なりでは落ち着いた美しさがあるし、展開部クライマックスでは特に激しくはないが切ないほどの情をかもし出したりもしている。
第2、第3楽章は特に感銘もないが、終楽章では、柔らかく奥行きのある弦の響きが慈しむかのような優しさを湛えた雰囲気をつくってなかなか感銘深い。
上手さや力感は感じないが、素朴で柔らかな情感を感じる良盤と思う。
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