ベートーヴェン
交響曲第9番「合唱」
指揮…クーベリック
演奏…バイエルン放送響&合唱団 他
(1982年ライブ)
好み度…5(5点満点)
冒頭から、ほのかに熱を帯びながらどこか清らかな敬虔な雰囲気をたたえた響き。
熱さや推進力一辺倒でもなく、適度な緊張感をたたえて、虚飾のない力強さと情熱が敬虔に昇華されているような雰囲気が印象的。
録音も悪くなく、木管もベートーヴェンらしい響きに一役買って、楽器間のバランスもいい。
第2楽章はビリビリするような緊張感やティンパニの強さよりむしろ優しくちょっと牧歌的な美しさが印象的で、第3楽章も、天上を連想させるような、くもりのない清清しい美しさはこのコンビならではと思わせる。さりげないようでいちいち美しい。
終楽章も前半からいいな、と思って聴いているうちに、独唱が始まってから急に何か視界が開けるように、ちがう高みに入るかのように、さらに輝き出したには驚いた。
まず独唱がうまい。独唱のことはよくわからないし、あまり独唱部は好きではなかったが、大きく謳いながらもこれくらい耳障りにならないなら悪くない、と思ってるうちにオケもまだ余力を残していたのか、さらに響きにスケール感を増してくる。合唱が加わって、この合唱がまた断然といい。清らかでとても力強い。力強いけど力みかえったり濁ったりしているところがなく、スケール感も伴って美しい。
大げさでなく、くどくないし、ことさら煽るようなことはしていないけれど、でも聴いているうちに高揚を覚えジンとくる。感動的。フィナーレは最後の合唱を速く、合唱の後を通常より速度を落として、というちょっと珍しいパターンで、個人的には最後の合唱はゆっくり崇高にやるのが好きだが、それはもはや気にならない。
クーベリックとバイエルンいうことで清らかだけどちょっとあっさりめかな、と思っていたが、力強くも敬虔な響きは予想以上だったし、こんな感動的な音楽をやるとはびっくり。このコンビはもともと好きだが、さらに見直した。これは名盤。
交響曲第9番「合唱」
指揮…クーベリック
演奏…バイエルン放送響&合唱団 他
(1982年ライブ)
好み度…5(5点満点)
冒頭から、ほのかに熱を帯びながらどこか清らかな敬虔な雰囲気をたたえた響き。
熱さや推進力一辺倒でもなく、適度な緊張感をたたえて、虚飾のない力強さと情熱が敬虔に昇華されているような雰囲気が印象的。
録音も悪くなく、木管もベートーヴェンらしい響きに一役買って、楽器間のバランスもいい。
第2楽章はビリビリするような緊張感やティンパニの強さよりむしろ優しくちょっと牧歌的な美しさが印象的で、第3楽章も、天上を連想させるような、くもりのない清清しい美しさはこのコンビならではと思わせる。さりげないようでいちいち美しい。
終楽章も前半からいいな、と思って聴いているうちに、独唱が始まってから急に何か視界が開けるように、ちがう高みに入るかのように、さらに輝き出したには驚いた。
まず独唱がうまい。独唱のことはよくわからないし、あまり独唱部は好きではなかったが、大きく謳いながらもこれくらい耳障りにならないなら悪くない、と思ってるうちにオケもまだ余力を残していたのか、さらに響きにスケール感を増してくる。合唱が加わって、この合唱がまた断然といい。清らかでとても力強い。力強いけど力みかえったり濁ったりしているところがなく、スケール感も伴って美しい。
大げさでなく、くどくないし、ことさら煽るようなことはしていないけれど、でも聴いているうちに高揚を覚えジンとくる。感動的。フィナーレは最後の合唱を速く、合唱の後を通常より速度を落として、というちょっと珍しいパターンで、個人的には最後の合唱はゆっくり崇高にやるのが好きだが、それはもはや気にならない。
クーベリックとバイエルンいうことで清らかだけどちょっとあっさりめかな、と思っていたが、力強くも敬虔な響きは予想以上だったし、こんな感動的な音楽をやるとはびっくり。このコンビはもともと好きだが、さらに見直した。これは名盤。