好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」 クーベリック/バイエルン放送響&合唱団 他

2017-08-07 09:11:12 | べートーヴェン 交響曲第9「合唱」
ベートーヴェン 
交響曲第9番「合唱」 

指揮…クーベリック
演奏…バイエルン放送響&合唱団 他
(1982年ライブ)
好み度…5(5点満点)

冒頭から、ほのかに熱を帯びながらどこか清らかな敬虔な雰囲気をたたえた響き。
熱さや推進力一辺倒でもなく、適度な緊張感をたたえて、虚飾のない力強さと情熱が敬虔に昇華されているような雰囲気が印象的。
録音も悪くなく、木管もベートーヴェンらしい響きに一役買って、楽器間のバランスもいい。
第2楽章はビリビリするような緊張感やティンパニの強さよりむしろ優しくちょっと牧歌的な美しさが印象的で、第3楽章も、天上を連想させるような、くもりのない清清しい美しさはこのコンビならではと思わせる。さりげないようでいちいち美しい。
終楽章も前半からいいな、と思って聴いているうちに、独唱が始まってから急に何か視界が開けるように、ちがう高みに入るかのように、さらに輝き出したには驚いた。
まず独唱がうまい。独唱のことはよくわからないし、あまり独唱部は好きではなかったが、大きく謳いながらもこれくらい耳障りにならないなら悪くない、と思ってるうちにオケもまだ余力を残していたのか、さらに響きにスケール感を増してくる。合唱が加わって、この合唱がまた断然といい。清らかでとても力強い。力強いけど力みかえったり濁ったりしているところがなく、スケール感も伴って美しい。
大げさでなく、くどくないし、ことさら煽るようなことはしていないけれど、でも聴いているうちに高揚を覚えジンとくる。感動的。フィナーレは最後の合唱を速く、合唱の後を通常より速度を落として、というちょっと珍しいパターンで、個人的には最後の合唱はゆっくり崇高にやるのが好きだが、それはもはや気にならない。
クーベリックとバイエルンいうことで清らかだけどちょっとあっさりめかな、と思っていたが、力強くも敬虔な響きは予想以上だったし、こんな感動的な音楽をやるとはびっくり。このコンビはもともと好きだが、さらに見直した。これは名盤。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 プレヴィン/ロサンゼルスフィル

2017-08-07 09:06:49 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…プレヴィン
演奏…ロサンゼルスフィル
好み度…3.5(5点満点)

ごく普通の演奏との印象。上手い人達が楽譜通りにちゃんとやるとこういう演奏になるのかな、といった感。
明るさも艶も深みも活力も民族色といったものも特に感じない。楽器の出し入れにも特に新鮮味はないように思える。
別に悪いというわけではないが、ごく普通の演奏、といった感。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 ロストロポーヴィッチ/ロンドンフィル  

2017-08-07 09:03:30 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番 

指揮…ロストロポーヴィッチ
演奏…ロンドンフィル
好み度…4(5点満点)

この人のつくる音は厚く重くスケール感を感じる。
このチャイ4でもこの曲特有の雰囲気といったものはあまり感じないが、弦も管も豪快に鳴り、重量感に満ちた印象となっている。
第1楽章から展開は基本的にオーソドックスながら、叙情部やクライマックスの最後ではちょっとテンポを落としてしっかり謳いつつ、どっしりと豪快に響かせている。
第2楽章は高揚部でホルンを前面に出した処理がちょっと新鮮だが嫌味はなく、適度な厚みと叙情性の感。
終楽章は出だしから最後まで打楽器も含めオケが一丸となった重量感が結構すごい。高速で快活に飛ばすタイプではないが、急がずしっかり大きな音をつくってこれまた重く豪快。
録音に、同じコンビのチャイ5のような艶がないのが惜しいといえば惜しいが、縦の線とか内声とか云々でなく、弦は十分鳴り、聞かせどころの金管も豪快、重いといえば重いけど、聞きようによっては騒々しいのかもしれないけど、何とも重量級のどっしり分厚く豪快なチャイ4である。
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