好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第2番 チェリビダッケ/シュツットガルト放送響

2017-08-12 16:49:52 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番 

指揮…チェリビダッケ
演奏…シュツットガルト放送響
好み度…4(5点満点)

チェリといえば遅いテンポのイメージがあるが、この演奏ではそれは感じない。
響きもチェリ特有の執念が宿ったかのような、あるいは幽玄な美しさというよりは、むしろ瑞々しい活力を感じるような響き。
後年に聴かれる金管を鋭く突出させるような独特な処理もなく、高弦の響きが前面に出ている印象。
ミュンヘン盤との比較で言えば、チェリらしさ、深みや美しさ等ではミュンヘン盤に明らかに分があるが、この盤では瑞々しい活力が感じられるといったところか。
第1楽章は冒頭はちょっと急くような感があり情感に欠ける印象も受けるが、その後は瑞々しさの中にも2番らしいあるいはチェリならではの情感や響きを随所で聴かせ、
第2楽章はチェリらしくゆっくり美しい響きで聴かせ、終盤の弦の張り詰めたような美しさも印象的(この部分はミュンヘン盤が切り裂くような金管がとても印象的なのに対しこちらでは情感込めた弦の厚い響きが印象的)、
終楽章は弦の艶のある力感を前面にしっかり聴かせてフィナーレへの追い込みも結構力強い。
後のミュンヘン盤と比べればチェリらしさは薄く感じられるが、単独で聴けばやはり他にはない特有の雰囲気と美しさを持ち、チェリらしさも聴かせながら瑞々しい快活な印象も与えるブラ2になっている。
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ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 マゼール/ベルリンフィル

2017-08-12 16:40:57 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン 
交響曲第6番「田園」 

指揮…マゼール
演奏…ベルリンフィル
好み度…4(5点満点)

この曲を「田園」のイメージとかに縛られるのでなく、シンフォニーとして聴き応えを感じられる、そんな演奏のように思う。マゼールだけど、ここにはほんのり温かみも感じられるような感もある。
第2楽章こそ特に感銘もないが、第1、3、4楽章では低弦にしっかり支えられた柔らかいが厚く清清しい弦の響きと豊かなアンサンブルが厚く明るい響きをつくって心地よく、結果として豊かな自然、喜び、嵐…といった情景も自然と感じられるものとなっている。第4楽章での嵐をこれくらいダイナミックに聴かせる演奏もあまりないように思うのだが。
終楽章は終始穏やかな柔らかな表情を見せ、楽章の中での細かな表情付けはそれほどされていないが、穏やかながらも響きは明るさと豊かさを失わず、楽章全体で力まず自然な感謝が表現されているようでもある。
マゼールといえば厳しさや冷静さ、ときに新鮮さを強調するあたりが連想されるようでもあるが、この演奏はそんな芸達者がちょっと見せた安らぎと優しい一面、そんな印象も受ける。
この曲がその標題的な側面を抜きにしても、交響曲として優れた曲であることを感じさせてくれる演奏のように思う。
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ブラームス 交響曲第4番 スゥイトナー/シュターツカペレベルリン 

2017-08-12 16:38:03 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…スゥイトナー
演奏…シュターツカペレベルリン
好み度…4(5点満点)

音はしっとり落ち着いて美しい。厚みもほどよく、これが全体の印象となっている。
教会での録音らしく柔らかい響きで残響も美しい。
特に強いインパクトがあるということもないが、柔らかくしっとりと良質にまとめられている印象。
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