好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

チャイコフスキー 交響曲第4番 サッカーニ/ブダペストフィル

2018-08-04 12:04:42 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番 

指揮…サッカーニ
演奏…ブダペストフィル
好み度…5(5点満点)

うまい演奏ではないのだろうけど、端正という言葉はどこかに置いといて、これくらい泥臭く野性的に感情的にやってくれればこれはもう特にこの曲では魅力である。
子どもっぽいくらいに無邪気に遠慮無しに真剣に情の起伏とエネルギーを現しているようで、これはもう結構爽快である。
第1楽章のラストの思いっきり弦をひっぱるところとか終楽章のエネルギーの塊をたたきつけるような熱狂的お祭り感とか、よくも悪くも他ではなかなか聴かれないように思う。
この曲は大オーケストラのうまい端正な演奏より、こういう演奏のほうがいいのかもしれない。
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ブラームス 交響曲第1番 アルブレヒト/ハンブルク国立フィル

2018-08-04 12:00:35 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…アルブレヒト
演奏…ハンブルク国立フィル
好み度…4(5点満点)

なかなかいい。ハンブルク国立フィルの古風で渋みの効いた力のある響きがいいのでしょう。
スケール感を感じるといった演奏ではないが、低弦もがっちり効いていて、弦をはじめとする響きの、エッジの効いた渋みと厚みのある力感が結構魅力的。
これにライブならではの熱が加わっているのがまたいいのかもしれない。また、アルブレヒトの小細工なしの正面堂々とした運びも心地よいし、終楽章は少し速めだがアンサンブルが乱れず音量も落ちないあたり、棒さばきも上手いのでしょう。
チェコフィルとの録音の少し前のようだが、そちらと比べて「速い」印象はなく、ある意味よりブラームスっぽい展開と響きになっている。
第1楽章の渋みとエッジの効いた重みを感じさせる響きはなかなかのものだし、第2楽章ではこのオケの渋い艶を放つ厚みのある弦が美しい。第3楽章はかなりの快足。何で?と思わないでもないが、全体的に引き締まった演奏の中なので、許容かとも。終楽章は最初のホルンやフルートのソロが今ひとつ、のもどかしさも若干感じるが、最初の弦での主題をしっかり弾いた後は、少し速めのテンポながら音勢を落とすことなくしっかり音を揃えて古風な渋みと適度な推進力を伴って活力のある響きはフィナーレまで途切れなず、フィナーレも熱く堂々としたものである。
小気味よさと古風な力感を兼ね備えた、中堅どころのしっかりした良質のブラームス、等といった言い方でまとめてはいけない、これは快演と思う。
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ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 ブーレーズ/ニューフィルハーモニア管

2018-08-04 11:57:47 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン 
交響曲第5番「運命」 

指揮…ブーレーズ
演奏…ニューフィルハーモニア管
好み度…5(5点満点)

華やかだったり、感情的だったり、活力に満ちた、といった運命ではない。
重いがっちりした響きで、ゆっくりと、力強く厳粛な運命である。
ちょっと聴くとごつごつとした巌のようでありながらどこか温もりを感じるような、感情的でないが無機的でもなく、一音一音は確たる重みを持ちつつ音楽は大きく骨太に流れ、また、古風なようで普通のオーソドックスでない特有の雰囲気を感じさせる。最初の動機から、ゆっくりと、明確で重く力強く、その後もその力強さは敬虔な雰囲気すら含むようでもある。
重心の低い響きの中に様々な音が結構しっかり聴こえ、ドラマティックな面は押さえ気味ではあるが、がっちりとした大きさを感じさせる、古風な厳粛さを伴うかのような堂々とした運命のように思う。
これくらいがっちした運命って、なかなかあるようでない。珍しく第3楽章の反復あり。
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