好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブルックナー 交響曲第3番 ハイティンク/ウィーンフィル

2023-11-04 08:41:57 | ブルックナー 交響曲(第3番/第5番/第8番)

ブルックナー
交響曲第3番
指揮…ハイティンク 
演奏…ウィーンフィル
好み度…5(5点満点)

ハイティンクは特に好きな指揮者というわけではなく、ハイティンクのブルックナーは聴いてみてこなかったが、これはいい、聴いてよかった。
ハイティンクは強い個性を感じさせる指揮者ではないように思っているので、ブルックナーのように特に強い個性を必要としない曲に合っているのかもしれない。そういう意味ではハイティンクはマーラーよりブルックナーに向いているのかも。
というか、ハイティンク云々というよりウィーンフィルが何ともいい。特に弦かなぁ、美しい。金管もよく鳴りつつどこか澄んだ雰囲気があって、管弦合わせて弱音から強奏までどこか宇宙的とでもいうような美しい大きさを漂わせている。フィナーレの壮大さもいいし、ゆったりしたテンポの中、こ曲のよさとオケのよさがよく出た(それを引き出したというならやはり指揮者もいいのかな)弦が美しい、この曲のよさとウィーンフィルを堪能する大きく美しいブル3。


ブルックナー 交響曲第5番 スクロヴァチェフスキ/ロンドンフィル

2023-11-04 08:40:14 | ブルックナー 交響曲(第3番/第5番/第8番)

ブルックナー
交響曲第5番

指揮…スクロヴァチェフスキ
演奏…ロンドンフィル
好み度…4.5(5点満点)

2015年ライブ。残響の豊かさがむしろ売りのような盤が多いこの曲で、残響少な目のクリアで美しい録音による盤。
豪快な管弦に残響も重なって荘厳な響きとなるこの曲もいいが、残響少な目で(といっても他の曲なら標準くらいかも)いろんな音の重なりがしっかり聴けるこの曲もスクロヴァの厚く美しい音の重ねゆえに悪くない。
豪快に金管が鳴り渡るという雰囲気はなく、弦や木管も含めてそれぞれが厚く美しく重なり、全体として厚くも透明で美しい響きをつくっている。
一聴、情を排した冷めた美しさかと思いきや、冷静なりにちょっとひんやりした響きの中にしっかり情は織り込まれているように感じられ、特に第2楽章の厚い美しさは趣深い。
ロンドンフィルとかロイヤルアルバートホールとかいうと力強さとか熱は期待できてもちょっと大味な印象があったが、とても機能的で美しい演奏・録音(拍手は相変わらず熱狂的)で、フィナーレの最後でちょっと聴きなれない処理があるけどまぁご愛嬌と思えるくらいの、全体的にはスクロヴァならではの、ちょっと冷静で音の重なりの美しい、厚いけど透明な美しさを感じさせる、盤のように思う。


ブラームス ピアノ協奏曲第2番 アラウ/ハイティンク/ロイヤルコンセルトヘボウ管

2023-11-04 08:30:11 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)

ブラームス
ピアノ協奏曲第2番

ピアノ…アラウ
指揮…ハイティンク 
演奏…ロイヤルコンセルトヘボウ管
好み度…4(5点満点)

アラウの重く、強く、美しく、一音一音をしっかり弾くピアノはブラームスに合っていて、ハイティンク/コンセルトヘボウのオケも弦の独特の艶と気品を帯びた重さ、ホルンや木管等ソロの上手さ、と流石の風格でそつなくまとめる以上のものを聴かせて、両者相まってちょっとどんよりした重さを漂わせながら、若々しい覇気とかでなく、熟成された風格のようなものを漂わせた演奏になっている。終楽章でちょっと感銘が薄れるような感があるが、まぁ、この曲はそんなところがあるからなぁ、という気もする。