好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第2番 ヴァント/NDR 

2023-12-24 19:26:01 | ブラームス 交響曲第2番

ブラームス
交響曲第2番

指揮…ヴァント 
演奏…NDR 
好み度…セッション4 ライブ4.5(5点満点)

ヴァントのブラ2にはNDRとのセッション(1983年)とライブ(1996年)のものがある(私が知ってる範囲では)。
セッションの演奏はどちらかといえば穏やかな雰囲気の、良演とは思うが印象としては特に可もなく不可もなく、といった印象。ただ、終盤の盛り上がりは厚く力感と爽快感もあっていい感じ。
ライブ盤も快活な明るさなどを感じさせるタイプではないが、ブラームスのじわりとした重みと滋味が感じられるようなところがあり、セッション盤との比較では第1楽章・第2楽章では同じ穏やかでも表現力が深化した感があり、終楽章の活力もライブ盤に分がある。第1楽章の弦による主題はしっとり美しく、弦が追いかけるように重なり合うところは下降する弦が美しく聴こえるし、第2楽章も冒頭はじめ落ち着いた重みと広がりのある響きが美しい。終楽章も重みと活力を程よく兼ね備えて味わいと爽快感が感じられる。このライブ盤の全集は第一に4番、次に1番が評判のようだが、ゆっくりめのテンポで華やかさや明るさとは別の魅力をもった、どうしてこの2番も地味だが味わい深い名盤の域かと思う。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」 ヤンソンス(アルヴィド)/ベルリン放送響/ベルリン放送合唱団 他

2023-12-24 19:24:00 | べートーヴェン 交響曲第9「合唱」

ベートーヴェン
交響曲第9番「合唱」

指揮…ヤンソンス(アルヴィド) 
演奏…ベルリン放送響 
合唱…ベルリン放送合唱団 他 
好み度…4(5点満点)

冒頭からゆっくりしたテンポのせいか、重く響く低弦のせいか、重厚で堂々たる響き。
第1楽章、第2楽章でのその重みは武骨と敬虔が入り混じったような重量感と力感を感じさせる。ことさらな演出や激しさはないが十分な雰囲気をもった、味わいのある情と力のある重厚感である。
第3楽章も深みを帯びた美しさ。繊細とか幽玄でなく、素朴でちゃんとした力をもった美しさと感じる。
終楽章は、独唱はテノールが前半ちょっと張り切りすぎの感あり落ち着かない。合唱はおおらかな力感と奥行きのある美しさも感じさせて悪くない。終盤は特に熱さを増していくようなこともなく、ちょっと普通に流されていく感はあるが、全体の印象としては、なかなか大きく深く奥行きのある、情の感じられる演奏といった印象である。
録音は少々ノイズもあるが特に悪くない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラームス 交響曲第4番 ズヴェーデン/オランダフィル

2023-12-24 19:21:59 | ブラームス 交響曲第4番

ブラームス
交響曲第4番

指揮…ズヴェーデン 
演奏…オランダフィル
好み度…4(5点満点)

響きは清らかさと力を同居させ、歌にはほのかに情があり、特に何を誇張しなくても素直に自然に美しい。
第2楽章最初の叙情部での木管なども柔らかく美しいし、協奏部での弦と弦、金管のおおらかな響きや管楽器同士の重なりなどもなかなかブラ4らしい響き。清らかであるが痩せることなく、清らかな厚い美しさを感じる演奏である。
素直で好感の持てる美しさで文句はないが、欲を言えば何らかのインパクトが何かあってもよかったかな、とも思う。
が、そういうのをなくして素直に嫌味なく美しいというのがこの演奏の個性ともいえるのかな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする