好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 アバド/ウィーンフィル

2017-01-08 16:28:49 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン 
交響曲第5番「運命」 

指揮…アバド
演奏…ウィーンフィル
好み度…3.5(5点満点)

第1楽章は覇気に欠けるといおうか、力感というか活力にやや欠ける印象。
何か、ちょっと力を抑えたまま無難に過ぎてしまうような感がある。
第2楽章もそれなりに美しいがあまり活力がないような気もする。
終楽章はようやく響きに力感を増すが、それでも特にこの盤に特有なものを得ているかといえばそこまでのものは感じられないように思う。
全体的にアバドらしく正統といえば正統だが、風格あるいは特有の雰囲気を得るまでには至っていないといったところか。
ライブ録音とのことなので、この日はどことなく乗り切れなかった日なのかな。
結構昔、FMで聴いたザルツブルクでの同じコンビの運命は自然体でのびのびと活力漲る運命をやっていたので、それを期待した分、ちょっと残念な感もあり。
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ブラームス 交響曲第1番 テンシュテット/ロンドンフィル

2017-01-08 16:25:23 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…テンシュテット
演奏…ロンドンフィル
好み度…4.5(5点満点)

1983年セッション盤。
テンシュテットというと「爆演」とかというイメージで語られることも多いようだが、ここではむしろ古風できっちりと、模範的なまでに正統な中に情と熱を込めたような、そんな演奏のように思う。
特にスケール感とかが際立つ演奏ではないが、しっかり低弦も効かせた古風で密度の濃い厚い響きは、ちょっといかめしくて武骨なブラームスっぽくてよい。
第1楽章のひたむきな熱の塊のような響きもいいし、第2楽章も古風で厚い弦は心地よい。
終楽章のホルンのソロのゆったりと晴れやかな雄弁さも印象的だし、その後も厚い響きは細ることなく、フィナーレはトランペットをちょっと孤高な雰囲気に響かせて、自然に、堂々と謳っている。
テンポなど中庸であるが、その中にテンシュットらしい熱と情が密度濃く込められた、凡庸でない、名盤の域かと思う。
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