好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 マズア/ゲヴァントハウス管

2022-10-01 15:20:20 | ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
ベートーヴェン 
交響曲第3番「英雄」

指揮…マズア 
演奏…ゲヴァントハウス 
好み度…4(5点満点)

マズアは柔らかい曲が合っているような気がするし、この組み合わせの録音は柔らかく少し明るめの録音が多いようで、そんなあたりも例えばチャイコでは5番が一番しっくりきていたような気がするし、ベートーヴェンの中でも柔らかい雰囲気も併せ持つこの曲では合っているような気がする。
重くならずに快活に、しかし低音も心地よく響いていて、テンポは普通かあるいは少しだけ早目かな、くらいで、ゲヴァントハウスの音色がいい。
特に弦がいい。明るめだけど、少し湿気と渋みを含んだような柔らかい艶があって。
何か新しい楽譜でやっているらしいがそのあたりはあまり感じず、むしろその他解釈は極めてオーソドックス、ガツンとした印象を残す盤ではないが、明るい中にほのかな深みと風雅な雰囲気を感じさせる、いい盤だと思う。

ブラームス ピアノ協奏曲第1番 舘野/井上/チェコナショナル響

2022-10-01 15:17:05 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…舘野 
指揮…井上 
演奏…チェコナショナル響
好み度…4.5(5点満点)

何てことないようで、これがなかなかいい。
ピアノの音色がいい。特にタメをつくったり抑揚をつけてみたりといったことをしているわけでは全然ないんだけど、むしろ淡々としているくらいなんだけど、清らかとでも形容しようか、それでいてか細さは微塵もなく、澄んで凛として、かといって冷たくない…、褒め過ぎだろうか。
今は左手一本のピアニストとしてご活躍中だそうですね。ライナーノートに「人間味溢れ、豊かな叙情性をたたえる演奏」「純度の高い透明なる抒情を紡ぎだす孤高の鍵盤詩人」とあるが、頷ける感じがする。
録音も美しくオケの響きも厚くて綺麗。オケはティンパニとか金管とか控えめで、骨太感やブラームスっぽい重厚さはあまり感じず、楽器の出し入れもちょっとちがうかな、と思うところもないではないが、弦を中心に厚く美しくこれはこれで悪くない。
この曲は重厚と情熱の曲のイメージもあるが、こんな風に厚く美しくも響くのか、と感じるような盤。
ピアノがいいなぁ、両端楽章もいいけど、この盤ならではという意味では特に第2楽章かなぁ。