2018年4月28日(土)7時30分
富山県中新川郡立山町 黒部湖駅
立山黒部アルペンルートの第3区間「黒部ケーブルカー」の麓側の駅「黒部湖駅」に来ました。
この黒部ケーブルカーから反対側の立山ケーブルカーまでは、立山黒部貫光という会社が運営しています。非常に特殊な立地で運営している交通機関ですが実は民間企業。
さっきの関電トンネルはダム建設時の資材搬入路を転用した形で観光道路になっていますが、このケーブルカーは建設時から純粋に観光用として敷設されたものです。だからでしょうが、隧道の断面が道路用とは異なっています。
アルペンルートははじめ全線自動車道で建設する動きもありましたが、環境保護団体の反対があってそれは止めになって今の乗り物を乗り継ぐ形になったそうな。
自動車道だったらバス移動になるでしょうから、今の方式と比べると比較的味気ないでしょう。おそらく自家用車は通行禁止になるでしょうし。
通り抜け切符を見せて乗り場へ。地下ホームです。地下鉄です。全線地下のケーブルカーって他で聞いたこと無いな。
隧道を掘ったのは、雪害対策ですね。環境保護の側面もあるでしょうが。
第6走者:立山黒部貫光黒部ケーブルカー(コ11号)黒部湖7:50→黒部平7:55
では乗ります。なおトロリーバスでは立ち乗りさせられるほどいた乗客は黒部湖の時点で半分程度に減っていました。アルペンルートのハイライトは黒部ダムなのでそこで引き返す人が多いようです。他には、山に挑んでいったツワモノも少しいるでしょう。
車両のコ11は開業時から走っている典型的ケーブルカーです。パンタグラフが可愛いし正面の金太郎塗りがイカします。形式の「コ」の意味するところは一見分からないんですが、たぶん客車の重量区分(<22.5t)だと思います。これの重量は9.06t。
乗客が少ないおかげで前面展望を確保できました。
なんだか先へ進むにつれて勾配が急になっているような気がしますが・・・。最大勾配は587‰っていうインフレ数値です。
しかしこんな急勾配の隧道を掘るの大変だったろうなぁ。麓側から掘るしか無いと思いますが。
製造銘板を見つけました。1969(昭和44)年汽車製造(汽車会社)製でした。汽車製造末期の製造ですね。
7時50分、黒部湖駅を出発。隧道を貫いていきます。車窓いっぱいに広がるは灰色のコンクリートですが、これはこれで格別。
中間地点で山頂側の車両とすれ違い。
ものの5分で山頂側の黒部平駅へ到着。定期のランプが点いていますが、臨時列車も走るのですか。たしかに、運転間隔は20分で片道5分で着きますから、運転間隔を10分に縮めることはできますね。
降ります。客が減ったと言っても乗り物の容量も減っているので車内は満席です。
なんだかだんだん乗客のツワモノ率が高くなっている気がしますが。一方我々、酔狂なただの通りすがりです。
黒部平駅には拠点あり。これは駅そばの範疇に入るのでしょうか。
どうでもいいですが鴨居の上に掛けてある液晶画面は、2010年代後半から出現してきたアイテムで、後々撮影年代不明の写真の撮影時期を絞る手がかりになりそうですねぇ。
トンネルを抜けると雪国であった。雪国っていうか雪山。冬じゃん。
いやぁこんな山深い雪深いところに足を踏み入れるなんて登山家どもでないとできないですから、アルペンルート様様です。しかしただの通りすがりの我々、装備が弱く寒いのですぐに屋内へ撤収。
朝飯を食わせろと駄々をこね、今の黒部そばでわさびコロッケそばをば。高地で食べる蕎麦はうまいな。
黒部平駅はただの中間地点なのでとっとと次に行きます。次は立山ロープウェイに乗ります。今度は山を渡りながら登っていく感じでロープウェイです。
うわぁー、支柱がないですね、これ。ワンスパンというやつですか。これも雪害対策でしょうねぇ。
ロープウェイの籠がやって来ました。2012(平成24)年導入の3代目です。
ロープウェイの奥に見えるのがあの立山です。たぶん。
第7走者:立山黒部貫光立山ロープウェイ 黒部平8:10→大観峰8:17 ※5分延
アルペンルートの第4区間。では乗ります。なお遅れて運行していました。通勤ラッシュかな?
出発です。はい絶景とばかりに真っ白な景色が見えます。空も澄んでいるし、いい眺めだな。
黒部湖も見えました。手前側が下流です。いや、登ってきましたねぇ。何も労せずここまで登ってきた。
雪の表面に幾条もの筋が通っています。たぶん水流の流れ。雪解けが始まっているということでしょうなあ。
着きました。山頂側から見るとめちゃくちゃ登ってきたんだなって。
ここは大観峰駅です。標高2,316m。
積雪がえげつないんだろうなぁと思わせるクソ頑丈そうな造り。これ冬場は雪が吹き込んできて乗り場が埋まってしまわないんだろうか。
というところで今日はここまで。
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