中井悠美子(悠石)「四季の絵文日記」 2011/9/24~

四季を語る「絵文」と、日常を織り交ぜた小さな日記。
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Vol. 160 繋がり合う命

2012年04月05日 18時31分40秒 | 日記
   

   日本桜草。
   この花は、現在「絶滅の」危機に瀕しています。

   なぜか?
   この花の 「花粉」 をはこぶ
   トラマルハナバチ・・・がすっかり姿を消してしまったからです。
    ←トラマルハナバチ 

   桜草は春に先駆けて、花を咲かせます・・・野に咲くどの花よりも早く。
   それは、冬眠から目覚めた「蜂」にいち早く見つけて欲しいからなんですね。
   しかし、蜂ならどんな蜂でも良いわけではなく「トラマルハナバチ」に限られるのです。

   桜草は花の奥深くに密を蓄えているのですが、この蜂はなが~~いくちばし(?)を持っていて
   奥の方にまで潜って密を吸えるのです。
   そうすると・・・そう!蜂は体中に花粉を付けて、次の花へと移動・・・
   そして、次々と受粉が完了・・・新しい種を宿すと言う訳です。

   桜草は、そこで完了!
   しかし蜂は、桜草がおわっても、密を蓄えるために、次々と別の花を求めなければなりません。
   そして自分達の「巣」にするため、「ネズミ」が捨てた空き家も必要なのです。

   現在、野はゴルフ場や宅地に変わり、咲き継ぐ花も、ネズミたちも消えてしまいました。
   従って「トラマルハナバチ」も消え、桜草は子孫を残す手段を失いました。
   野に咲く 日本桜草 は、絶滅寸前に!追い込まれているのです。
   
   繋がり合う命の営み・・・この営みは何百万年という気の遠くなるような時を経て築き上げられたもの。
   栄枯盛衰は世の常・・・とは言え、人としてのあり方を振り返って見たくなるお話ではないでしょうか!

       可憐なる  桜草よ永遠なれ

         このお話は光村図書出版・・・5年生の教科書を参照させて頂きました。


   

   
コメント (6)
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