中井悠美子(悠石)「四季の絵文日記」 2011/9/24~

四季を語る「絵文」と、日常を織り交ぜた小さな日記。
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Vol. 165 蝶の思い出

2012年04月11日 22時30分48秒 | 日記
   てふてふが一匹ダッタン海峡を渡っていった・・・・安斎冬衛

   

   大陸から樺太へと渡っていった「蝶」たった一匹で・・・この蝶は「アゲハチョウ」かもしれませんが・・・
   生き物の逞しさと、雄大な景色の連想される俳句ですね・・・ダッタン海峡(ダッタンの漢字が見つかりません)

   子供の頃「蝶」を育てたことがありました。
   街を流れる一級河川・・・河口付近に出来た三角州・・・(むこう州か)と呼ばれていましたが、
   そこは、お寺の境内と橋でつながっていて・・・平坦な砂地の州は、子供の頃のかっこうの遊び場でした。

   州の北東の端っこに、汚なくて臭~~い「豚小屋」と美しい「キャベツ畑」がありまして。
   この畑に黙って入って「紋白蝶の卵」を盗んでくるのです・・・^-^ へへへ!
   持って帰った「たまご」は、虫かごに入れ、毎日えさになる「キャベツ」を取り替えます。
     
                               やがて・・・写真のような青虫に。

     そしてさなぎに

   
   ようやく蝶に  

   青虫が、白い糸を首に掛け「く」の字に止まると、やがてさなぎに、そして次第に透き通って
   蝶の形が透けて見えるようになるのです・・・・そうなると毎日毎日・・・今日か明日か・・・と胸がときめき!

   ある日、学校から帰ると部屋中に白い、妖精のような「蝶」が舞っているではありませんか!
   しばらくは言葉もなく「・・・・」やがてハッと我に返っり・・・砂糖水を与え、窓から放ちます。
   お花畑は近いよ・・・ゆっくり飛んでね・・・人に捕まっちゃダメだよ。

   訳あって寂しく過ごした子どものこ頃の「温かい」「やさしい」思い出のひとつでした。
   「ひたむきに生きている」そんな生き物を育てることが一つの「安らぎ」になっていたのでしょう。
    
   蝶を見かけると、その頃の「真剣な心根」を懐かしくおもいだすのです。

   

  
   
コメント (2)
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