Swingin' Miss "D"/Dinah Washington
(EmArcy MG36104)
blog仲間のebiさんなどは、ダイナ・ワシントンとシナトラを語らせると右に出るものがないですが、ダイナと言うと一般的にはブラウニーとの共演盤と"What A Difference A Day Made"あたりが人気で他のアルバムに至っては多作ながら、ほとんど顧みられることがないのではと思います。これだけボーカルアルバムをアップしておきながら、今までダイナの盤が一枚もないことに気付き、それでは一枚ととりだしたのが本日アップの「Swingin' Miss "D"」です。
クインシー・ジョーンズの豪華絢爛たるビッグバンドの厚みのあるアンサンブルを向こうにまわしても全く見劣りしないダイナの歌唱が素晴らしく、その声の艶っぽさには感嘆せざる終えない一枚です。また、そうそうたるジャズメンの間奏、オブリガートも魅力的ですね。メンバーはJoe Wilder, Ernie Royal, Charlie Shavers, Clark Terry, Nick Travis, Bernie Glow, Doc Severinsen, Jimmy Maxwell(tp), Jimmy Cleveland, Urbie Green, Quentin Jackson(tb), Tommy Mitchell(basstb), Anthony Ortega, Hal KcKusick(as), Lucky Thompson, Jerome Richardson(ts), Danny Bank(bs), Don Elliott(vib, tp, bongo, xylophone), Sleepy Anderson(p), Barry Galbraith(g), Milt Hinton(b), Jimmy Crawford, Osie Johnson(ds)と役者揃いです。選曲もよく、A面は"They Didn't Believe Me", "You're Crying", "Makin' Whoopie", "Ev'ry time We Say Goodbye", "But Not For Me", "Caravan", B面も“Perdido", "Never Let Me Go", "Is You Is Or Is You Ain't Ma Baby", "I'll Close My Eyes", "Somebody Loves Me"と名曲揃いです。ebiさん、絶賛の"I'll Close My Eyes"もいいですが、個人的にはトンプソンの活躍する"You're Crying"やオルテガのソロがいい"Perdido"等もいいですねぇ~。
所有盤はマーキュリからの再発ブルーラベルのモノラル盤ですが、ダイナのつやっぽい声は抜群に伸びが良く録音されていますし、コーティングが利いたジャケの発色もきれいで大好きな一枚ですね。