67camper's Blog

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ラテンジャズとドルフィのコラボ

2009-09-27 05:02:40 | jazz & vocal
Caribé/The Latin Jazz Quintet plus Guest:Eric Dolphy
(New Jazz 8251 jp.reissue)


 ラテンジャズと鬼才エリック・ドルフィとの共演アルバムと聞くと、少し構えてしまいますよね。それだけドルフィのスタイルから考えるとミスマッチとしか考えられないようなコラボレーションが魅力のアルバムというのがあります。あまり話題に上るアルバムではないですが、こんな所まで再発してしまう日本のレコード会社の姿勢にはまさに脱帽としか言いようがありません。で、本日のアップはこのドルフィとラテンジャズクインテットとの共演盤"Caribé"です。

 録音は60年8月、ファイブスポットで名声が上がった61年より前の作品です。60年"Outward Bound"でマルチプレイで迫る独自のスタイルを打ち出したドルフィの多様性を知る上でも重要な作品です。共演のラテンジャズクインテットというのはバイブラフォン、2パーカッションを加えたピアノ、ベースの編成ですが、知名度には欠けますがなかなかにファンキーな味わいを持った好ユニットです。メンバーはJuan Amalbert(conga), Gene Casey(p), Bill Ellington(b), Charlie Simmons(vib), Manny Ramos(ds, timbales)の5人です。ドルフィは例によってアルト、バスクラ、フルートを駆使した個性あるサウンドを打ち出しており後の名声を予感させるプレイはさすがです。ブルースでのあるとプレイの音色は太いし、B-2"Spring Is Here"で聞かれるリリカルなフルートはさすがです。共演陣ではピアノのケーシーのファンキーなプレイが最高にいい出来です。ブルースにおける涸れのプレイは一聴に値すると思います。

 所有盤はビクターの再発盤です。このブルー系の渋いカバーは中古屋などでは結構スルーされているのではないでしょうか?まあ、ドルフィファンは見逃してはいないでしょうが・・・。