Jazz Goes Broadway/Elliott Lawrence
(Vik LX-1113)
オムニバス構成のアルバムは下手するとアルバム全体のコンセプトが散漫な感じになってしまう場合がありますよね。ところがあるテーマを決めて、同じ香りのするプレイヤーが集まったセッションでは時にたぐいまれな統一感を出してくれる場合もありますよね。本日のアップはこんな成功例の一つかもしれませんね。RCA/VIK系の中間派プレイヤーが集いブロードウェイの人気ミュージカル曲をやったアルバム"Jazz Goes Broadway"です。
2つのセッションからなりいずれもElliott Lawrence(p)が中心になっており、彼のほかにJimmy Cleveland(tb), Art Farmer(tp), Don Lamond(ds), Qene Quill(as), Chubby Jackson(b), Al Cohn(bs), Zoot Sims(ts)のオクテットとUrbie Green(tb), Zoot Sims(ts), Chubby Jackson(b), AlCohn(bs), Nick Travis(tp), Hal McKusick(cl), Don Lamond(ds)のノネットの演奏です。演奏曲はA面5曲、B面5曲の計10曲構成で各曲でソロイストを決めてフィーチャーする方式で進んでいきます。A面は-"Jubilation T. Cornepone"(Jimmy Cleveland), "Just In Time"(Al Cohn), "Big D"(Art Farmer), I've Grown Accustomed To Face"(Zoot Sims), On The Street Where You Live(Elliott Lawrence), B面は”Mack The Knife"(Gene Quill), "Joey Joey"(Urbie Green), "If'n"(Don Lamond), Look At"er(Hal McKusick), "Standing On The Corner"(Nick Travis) の計10曲で各人のスウィンギーなソロが展開されます。個人的にはAl Cohnのバリトン、Hal McKusickのクラリネットが好きですよね。あまり知られてないですが、この手の中間派的なプレイを愛するジャズファンは必ず楽しめるアルバムではないかと思います。
所有盤はVIKのオリジナルモノ盤です。あまりいけてないカバーですが演奏はこの路線が好きなファンには応えられない一枚なのかも知れません。