「この庭いいなぁ…。やっぱり、我が家の庭はいいよねぇ!」―正午過ぎ、起きてきた二女が、キッチンから裏庭を見て、顔をほっこりさせて言った。長女は、もう仕事に出かけていなかった。という訳で二人でブランチにすることに…。裏庭で。
「お母さん、裏庭じゃないよ。箱庭って感じだよ」「ん?」「裏庭っていうと、広い感じがするよ」「そりゃーそうだけど…。バックヤードじゃなきゃ、パティオ?中庭って感じ?」「パティオって柄じゃないよ」「お隣りにすっぽり囲まれているから、中庭っぽいけどね。でもいいよ、裏庭で!」「まぁいいけどさ…」
「お父さんが好きだった都忘れ、いっぱい咲いたでしょう!」「うん、ノースポールもきれいだね…。マーガレットのように花が大きいよ」「ディジーやマーガレットも好きだったよ、お父さん…」「そうなんだ…」「名前は嫌だけど、ヘビイチゴは黄色い花がかわいいでしょ!」「咲いてる場所がいいねぇ」「そうでしょ」「バラのアーチができたね!」「二重のアーチいいでしょ!エゴの木も蕾がいっぱいついたよ」「うん!新緑がきれいだねぇ…。とっても気持ちいいなぁ」
ベーコン、ウインナソーセージ、目玉焼き、野菜サラダ、コーヒー、スープ、彼女が働いている店のパンをテーブルに並べ、ブランチの始まり!このパンは美味しい!東京まで行かないと手に入らないのだ。「この間さぁ、上京した時買ったパン、バスに忘れちゃってねぇ~」「そうなんだってね」「バスの発着所まで、探しに行ったけどなかったんだ。金額じゃなくて、この辺に売っていない貴重なパンなんです、って運転手さんに言ったら、同情して一緒に探してくれたんだ。でもがっかり!お母さんドジでしょう」「でもいいじゃん、今食べれるから」「うん。ありがとね!」――<持っていって食べた人へ…美味しかったでしょ!もう時効です、許してあげます>
今年の三月、「ブーランジェール(女性のパン職人)」の修業に旅立った二女が、母の日に帰郷。仕事が終わってから電車で帰ってきたので、夜の九時半を過ぎていた。私も仕事が遅くまでかかってしまい、夕食の準備が出来なかった。長女は昼どこかへ出かけていたようで、ご飯の用意はしていないという。「それじゃー、どこかで美味しいものを食べよう」ということになり、その夜は三人で外食。帰宅後、長女が焼いた「かぼちゃパウンドケーキ」のデザートが待っていた!長女は次の日仕事があるので早く寝たが、二女と二人で午前二時頃まで起きていたのだった。
「お母さん、裏庭じゃないよ。箱庭って感じだよ」「ん?」「裏庭っていうと、広い感じがするよ」「そりゃーそうだけど…。バックヤードじゃなきゃ、パティオ?中庭って感じ?」「パティオって柄じゃないよ」「お隣りにすっぽり囲まれているから、中庭っぽいけどね。でもいいよ、裏庭で!」「まぁいいけどさ…」
「お父さんが好きだった都忘れ、いっぱい咲いたでしょう!」「うん、ノースポールもきれいだね…。マーガレットのように花が大きいよ」「ディジーやマーガレットも好きだったよ、お父さん…」「そうなんだ…」「名前は嫌だけど、ヘビイチゴは黄色い花がかわいいでしょ!」「咲いてる場所がいいねぇ」「そうでしょ」「バラのアーチができたね!」「二重のアーチいいでしょ!エゴの木も蕾がいっぱいついたよ」「うん!新緑がきれいだねぇ…。とっても気持ちいいなぁ」
ベーコン、ウインナソーセージ、目玉焼き、野菜サラダ、コーヒー、スープ、彼女が働いている店のパンをテーブルに並べ、ブランチの始まり!このパンは美味しい!東京まで行かないと手に入らないのだ。「この間さぁ、上京した時買ったパン、バスに忘れちゃってねぇ~」「そうなんだってね」「バスの発着所まで、探しに行ったけどなかったんだ。金額じゃなくて、この辺に売っていない貴重なパンなんです、って運転手さんに言ったら、同情して一緒に探してくれたんだ。でもがっかり!お母さんドジでしょう」「でもいいじゃん、今食べれるから」「うん。ありがとね!」――<持っていって食べた人へ…美味しかったでしょ!もう時効です、許してあげます>
今年の三月、「ブーランジェール(女性のパン職人)」の修業に旅立った二女が、母の日に帰郷。仕事が終わってから電車で帰ってきたので、夜の九時半を過ぎていた。私も仕事が遅くまでかかってしまい、夕食の準備が出来なかった。長女は昼どこかへ出かけていたようで、ご飯の用意はしていないという。「それじゃー、どこかで美味しいものを食べよう」ということになり、その夜は三人で外食。帰宅後、長女が焼いた「かぼちゃパウンドケーキ」のデザートが待っていた!長女は次の日仕事があるので早く寝たが、二女と二人で午前二時頃まで起きていたのだった。