母の書 (半紙)
昨日は久々に、母が筆を持ってくれました。
書の雑誌「墨」を渡したら、眼鏡をかけて静かに読み始め、
意見や感想を聞かせてくれたり。
何かを感じてくれたかなと思ったから、
半紙と筆を持って来たんだけど何か書かない?と声をかけると、般若心経を。
文字は所々間違ってはいるけれど、懐かしい母の字。
昨夏、予防のための脳外科手術の後、脳梗塞をおこし
突然、高次脳機能障害となった母。
当初はできていたのに、少しづつできないことが増え
もっと一緒にいられる時間が持てたらと、
歯がゆい思いで、張り裂けそうになる日も。
それでも小さいことの繰り返し作業を、また一から始めようと思えたのは、
母との会話が楽しいって感じたから。
昨日は父とは電話で話をしていて。
父が珍しくこんな言葉を。
「一人になってよく考えたら、僕はいい亭主じゃなかったのかなって思ったんだ」
元気な頃の母だったら、きっとそんなことはないわよと言っただろうけど
その時、穏やかな口調ながらもしみじみと
「そうねぇ」な~んて、言うもんだから、父と爆笑。
「本当に、今まで気づかなかったんだよ」
「でも、どこかいいところはなかったのかな」
それに対しても、「そうねぇ」。
母は本当のところはよく意味がわかっていなかったのかもしれないけれど
いやいや、実は本音をようやく言えたのかもしれないけれど
案外、父を慰めていたのかもしれない、な~んて思ったり
私が1枚、これを書いて母に見せると、「いいんじゃない」と頷いてくれて。
あなたが笑うと強くなれる
「この あなた はお母さんなの。お母さんが笑ってくれると、私元気になるの。」
そう言うと、
「いい大人になったのに、子供みたいで困るわねぇ」と、微笑みながら。
そのあと、いつもいる4人のテーブル席に戻ると
母は「先生」に戻っていて、言葉の大事さ、それを書で表現することの難しさ等々
ゆっくりと大事そうに語っていました。
そんなわけで、書は、私にとって益々大事なパートナーとなりましたとさ
さて。
今日の1曲は、忌野清志郎のロックロールな ♪上を向いて歩こう
イェ~イ!
昨日は久々に、母が筆を持ってくれました。
書の雑誌「墨」を渡したら、眼鏡をかけて静かに読み始め、
意見や感想を聞かせてくれたり。
何かを感じてくれたかなと思ったから、
半紙と筆を持って来たんだけど何か書かない?と声をかけると、般若心経を。
文字は所々間違ってはいるけれど、懐かしい母の字。
昨夏、予防のための脳外科手術の後、脳梗塞をおこし
突然、高次脳機能障害となった母。
当初はできていたのに、少しづつできないことが増え
もっと一緒にいられる時間が持てたらと、
歯がゆい思いで、張り裂けそうになる日も。
それでも小さいことの繰り返し作業を、また一から始めようと思えたのは、
母との会話が楽しいって感じたから。
昨日は父とは電話で話をしていて。
父が珍しくこんな言葉を。
「一人になってよく考えたら、僕はいい亭主じゃなかったのかなって思ったんだ」
元気な頃の母だったら、きっとそんなことはないわよと言っただろうけど
その時、穏やかな口調ながらもしみじみと
「そうねぇ」な~んて、言うもんだから、父と爆笑。
「本当に、今まで気づかなかったんだよ」
「でも、どこかいいところはなかったのかな」
それに対しても、「そうねぇ」。
母は本当のところはよく意味がわかっていなかったのかもしれないけれど
いやいや、実は本音をようやく言えたのかもしれないけれど
案外、父を慰めていたのかもしれない、な~んて思ったり
私が1枚、これを書いて母に見せると、「いいんじゃない」と頷いてくれて。
あなたが笑うと強くなれる
「この あなた はお母さんなの。お母さんが笑ってくれると、私元気になるの。」
そう言うと、
「いい大人になったのに、子供みたいで困るわねぇ」と、微笑みながら。
そのあと、いつもいる4人のテーブル席に戻ると
母は「先生」に戻っていて、言葉の大事さ、それを書で表現することの難しさ等々
ゆっくりと大事そうに語っていました。
そんなわけで、書は、私にとって益々大事なパートナーとなりましたとさ
さて。
今日の1曲は、忌野清志郎のロックロールな ♪上を向いて歩こう
イェ~イ!
うーっ・・・。ええお話やなぁー。
恥ずかしながら、私は、まだ両親と本音でぶつかったことって未だにないかも。
沙於里さんとご両親との関係、うらやましいな。
おかあさまの書、「私は、まだまだ書くわよ~!」って叫んでるみたいに見えちゃった。
そんな風にやり取りができるなんて、すごいと思います!羨ましくもあります、親と言葉以外に、共感しあえるような方法を持てませんでしたから。
なんとなくお母様と沙於里さんの文字に通じるものがあるような気がしたりもします。
ほんとはすごくタイヘンでも、さらりとした日常みたく表現されていて。
こんな人生の急展開があるなんて、信じられません。
「書」「般若心経」「家族」がお母様の御快復の絶大な一助になると思います。
でも根に持つこともなく、最長でも翌日にはなんで喧嘩したのかも忘れちゃうの~
>おかあさまの書、「私は、まだまだ書くわよ~!」って叫んでるみたいに見えちゃった。
嬉しい! ありがとうです
私の人生の半分は書があって、そこにはいつも母がいて、叱咤激励してくれて。
こんなになっても、母は私のことを褒めてくれて。
涙出ちゃいます。
私は母のような字が書きたくて、母は私の字に興味を持ち、お互い刺激し合っていたのかもですね。
日々を生きることの尊さみたいなのを感じる今日この頃です
覚えていないみたいです。
でも、「墨」はじーっと読んでいました。
今年は6月に個展をやったギャラリーで蘭秀会展をやるので、1点でも母の作品も展示できたらと思っています。
ありがとうございます。